タオの子育て

「タオの子育て」という素敵な本に出合いました。

「タオ」とは、「道」とか、「生き方」と訳することができるでしょう。

この本のもとになった中国の古典「道徳経」は、諸説あるようですが、老子によって書かれたものであるといわれています。

子供を育てるすべての人に伝えたい、心に残った古くて新しいメッセージを、私の思いも添えつつ、いくつか紹介していきます

 

失敗の恐れ

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子供に、成功へのはしごを上らせたいなら、気を付けなければならない。

はしごは上に登ることもできるが、下りることもできるのだ。

子供をむやみに守れば、

彼らは失敗を恐れ、

苦しみを避けるようになる。

失敗と苦しみは、重要な学びのための双子の教師なのだ。

子供がこの二つを十分に経験することがなければ、

「恐れることは何もない」ということをどうして知るだろう?

彼らは成功からではなく、失敗から学ぶ。

彼らは挑戦し、失敗することを、完全に許されていなければならない。

そして、「それでも大丈夫」ということを知る。

あなたの子供は、最近どんな失敗をしただろう?

彼らはどんな反応をした?

あなたは何を感じた?

あなた達親子はこの出来事から何を学ぶだろう?

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転ばぬ先の杖は必要ないのではないかと思います。

親は、つい、子どもに失敗させてくなくって、転ばないように、危なくないように、汚さないように、うまくいくように手助けしてしまいます。

プレーパークでも、時々見られるのですが、子どもが何かいいもの作ろうと、頭の中でいろいろ思い浮かべながら、ワクワクしながら物づくりをしているそばで、

「これくっつけたら?」「こっちのほうがいいんじゃない?」

「それじゃぁうまくいかないよ。ほら、貸して!」って、トンカチを子供の手から奪い取ってしまう親御さん。

そのとたん、子供のやる気スイッチがしぼんでいったり、「そうじゃない!」って怒り出す子もいます。

うまくいかなくたっていいんです。自分でうまくいかないと思ったら、子供の方からちゃんと助けを求めてきます。そのときは、どうやったらうまくできそうか、アイディアをいくつか出してあげるだけで、子どもは再び考え始めます。

仕上がりが、大人の目で見て美しくなくたっていいんです。自分が作りたいと思ったものを自分の手で満足がいくまで作ること。それが、想像力を膨らませることで、創意工夫することで、得られるのは、自分にできたという満足感。

良かれと思って差し伸べたその手が、失敗するチャンスを奪っていないだろうか?

失敗から学ぶ経験を奪っていないだろうか?

転んだら、また起き上がればいい。

転んだからこそ見える世界がある。

転んだからこそ分かることもある。

失敗したから、次はどうしようかと思いめぐらせ、うまくいく方法を探す。

道は一つじゃないことを知る。

一つの結果にたどり着くには、いろんな道があることを知る。

まっすぐたどり着けることだけが正解じゃない。

回り道したからこそ気づくこともある。

失敗してもいい。そこから学びなさい。

そう言える親でありたい。

子供は敵ではない

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あなたの子供はあなたの敵ではない。

恐れる必要はない。

意見の違いはあっても、勝ち負けの戦いはいらない。

あなたが表面的な戦いにとらわれるなら、

全体的な視点は失われる。

傷つくような、とげのある言葉が飛び交い、

家族のだれもが苦しみ、心に傷もなかなか治らない。

勝ち負けは、家族にとって必要のない言葉だ。

自分の「権威」のために戦う必要などない。

「権威」とは、あなたが自分自身の内側に持っている何かだ。

子供がそれをわからなければ、

悲しみが生まれる。

だが、それを無理に教えることはできない。

このことを心にとどめておけば、

あなたの多くの争いはなくなるだろう。

難しいときは続くだろうが、

「大量破壊兵器」はもう必要ない。

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時として、大人は子どもと闘ってしまいます。

負けてなるものかと言い負かし、ごめんなさいと向こうが折れるまで、とげのある言葉を放ち続けます。

自分の言うとおりに従えようとしてしまいます。

子供も一人の人です。親の所有物ではありません。

子供には子供の考えがあり、大人には大人の都合があります。

私の父はとても厳格な父でした。理論整然と口で言い負かされて、言い返せない悔しさを怒りの態度で表したものです。ドアをバン!って強く閉めて部屋を出て、さらに父の怒りをかったものです。

子供は、親に口ではかないません。どんなに不服があっても、言い負かされてしまいます。でも、子供の中には多くの言葉がしまい込まれています。

でも、ほんとは、勝ち負けは必要ないんだ。

子供は敵じゃない。

この言葉を目にしたとき、なんだか肩の力が抜けた気がしました。

 

完全

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子どもに完全を望むなら、

あなたは絶えず失望し、彼らも絶えず欲求不満になる。

子どもが全ての瞬間、完全であることがわかるなら

あなたも子供も安らいでいられる。

一歩下がってみてみれば、声明はそれ自体で、

もともと完全だということがわかるだろう。

子どもの行いは、あなたを喜ばせないかもしれない。

時には破壊的かもしれない。

しかし、それが「あるがまま」だ。

その「あるがまま」を理解し、

あなたや子どものために使えるかどうかは、あなた次第だ。

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他の子と比べて、うちの子はあんなこともできない、こんなこともできないと、足りないことばかりに目を向けると、もっと満たさなければとあれもこれも詰め込んでしまうことがある。

できないことばかりに目が行くと、まだできないの?なんでできないの?と責められたり。

日本人は、褒められると謙遜する気質があります。

「おたくのお子さん、優しいよね~」なんて褒められても、「そんなことないよ。うちじゃあ言うこと聞かないし、妹いじめるし、散らかしっぱなしだし・・・」と、ダメなこと自慢を始めてしまいます。それも、子供のいる前で。

子どもはありのままで完全だ。そう思えたなら、子どもを褒められた時、「そうなのよ。うちの子、小さい子には優しくてね~。おばあちゃんと一緒に住んでるからかもね。おばあちゃんにも優しくしてるから。」なんて、子どもの前ならなおさら、もっと自分の子を褒めていいと思います。

親ばかでいいんです。謙遜は必要ありません。

 

孤独と親しむ

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人生の営みと様々な感情の扱いを学ぶには、

孤独が必要だ。

あまりにも多くの欲求で、

子どもの心の平和を奪わないように。

静けさとのバランスをとることなく、

刺激し続ければ、混乱が生じる。

早くから孤独と親しむ子供は、

全てと一つになり、あらゆるものを授かる。

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足りないことに目を向けるあまり、他の子と比べて勉強ができないとか、運動音痴だとか気にしてしまうと、友達や、遊びから多くのことを学ぶ大切な時期に、習い事でいっぱいになってしまいます。

幼いうちから英語にピアノにスイミング。月火水木金土日。毎日何かの習い事。それ自体は悪くないのだけれど、ちゃんと遊ぶ時間はあるのかな?

子どもが一人で空想を膨らませ、物思いにふける時間はあるのかな?

子どもには静けさが必要です。

自分の内面と向きあう時間が必要です。

それは、一人本を読みふけることであったり、工作することであったり、絵を描くことであったり、自己表現のための時間です。

娘は、小学校時代ミニバスケットをしていました。部活は忙しく、練習は週6日。週に一度の休みでさえも、試合で休みがつぶれてしまうこともしばしば。お盆や正月まで試合が入ってくることも、普通でした。

体を動かすことが大好きで、エネルギーを持て余していたころ。バスケは大好きだったので、休みたくない。でも、友達とも遊びたいし、本も読みたい。自由な時間がほしいとよく話していました。そんなときの娘は、イライラと、いつもケンカ腰でした。

怪我をして部活を休めたときは、絵をかいたり、お話を書いたり、本を読んだり、一人で没頭できる活動を好みました。そんなときの娘は、とてもにこやかで、コロコロよく笑い、落ち着いていました。

子どもの活動の中に、動と静が必要なんだと思います。

有り余るエネルギーを発散する時間と、自己の内面に向かう静かな時間。そのどちらも、子どもには必要です。

柔軟になり困難を乗り越える

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苦しみや悲しみに直面した親は、水のようにならなければならない。

辛い出来事があったとしても、それを受け入れ、心で優しく包み込む。

市や喪失は、落ち着いて、静かにしていれば乗り越えられるだろう。

誰もが皆、人生の苦しみや悲しみから子どもを守りたいと思っているが、

それはできない。

だが、こういった出来事に直面したとき、私たちがどうふるまうかを見て、

子ども達は、心の平和をどう保つかを学ぶ。

水を思い出そう。

どんな固いものも、水を止めることはできない。

あなたはどんな困難に直面するだろう?

それを見た子供は、

あなたから何を学ぶだろうか?

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私も、困難に直面したとき、

子どもに示せるような態度をとることができるかどうか自信はない。

理想的な態度をいつでもとることができるわけではない。

私も人だから、

落ち込むこともあれば、怒りが沸き上がるときもある。

でも、親として、迷いながらも、子どもをよりよく育てたいと思うなら、

こういうことを心の片隅に置いておきたい。

完璧じゃなくてもいい。

それでも、自分の気持ちに正直に、ごまかすことない姿を子どもたちに見せていきたい。

子どもを育てているすべての人へ

「タオの子育て」、ぜひ子育てするすべての人に手に取ってほしい。

 

そして、こちらも、子どもを育てるすべての人に読んでほしい。

「悪たれ達の物語」。

子育てしていくうえで、大切な事。子どもに向けてほしいまなざし。

そんなことを、本にしたいと思っています。

本の出版に向けてクラウドファンディングもまだまだ挑戦中です。

現在、クラウドファンディングページ上で21万3000円のご支援と、現金手渡しで2万2000円、合計23万5000円のご支援をいただいています。

応援くださった方、本当にありがとうございます!

引き続き応援、シェア拡散、よろしくお願いいたします。

 

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