子どもの生きる力を育むために


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「生きる力」とは、変化の激しい今の時代に、「これからの時代を生き抜くために、どんな力が必要で、それを手に入れるためには何をすればいいのか」を自分で考え、選び取っていく力です。

学力があるだけでは、変化の波に乗れない、そんな時代になっています。

新年早々、ITで起業し、地方にいながら世界とつながり活躍している(株)ヘプタゴンの立花拓也さんにお話を聞く機会がありました。

AIによってなくなる仕事、残る仕事というものが、ここ10年で激変すると言われています。

なくならない仕事という風に言われているのは、芸術や、文化、教育、メンタル、コンサルタント、マネジメントのような分野のものであるということです。

では、そういった世の中の流れが、もう実はすぐ目の前に来ているという状況で、子ども達に必要なのはどんな力なのだろうかと、考えさせられてしまったわけです。

10年後なくならない仕事

10年後、なくならない仕事をピックアップしていくと、お使者さん、学校の先生、カウンセラー、介護職、ミュージシャン、タレント、映画監督、料理研究家、漫画家、犬訓練士・・・などなど。

詳しくは上記リンクを見てみてほしいと思います。

他者との協調やコミュニケーションが必要な職業や、抽象的な概念のものは、人工知能では代替は難しいようです。

キーワードは、文化、芸術、創造性、人でしょうか。

イギリス料理がまずかったと言われるゆえん

まずは、文化の伝承というところを考えてみます。

イギリス料理がまずいと言われるのは、産業革命により、家族全員で働きに出たことで、家庭料理が1世紀(100年)途絶えてしまったからだと言われています。農村を追われた農民が、森から豊かな食材をえることもできなくなり、食料保存の技術もなく、煮炊きするための燃料も高かったために、シンプルに、茹でるだけ、揚げるだけ、焼くだけという調理法にならざるを得なかったようです。

また、祭りごとも執り行われなくなり、下級層が、豊かな食文化に触れる機会が失われてしまったことも理由の一つであるようです。

そこで、今の日本を考えてみたとき、共働きの家庭が増え、手の込んだ料理を作る時間もなく、おふくろの味が消えつつあるように感じます。

また、17歳以下の貧困が6人に一人と言われる時代、お正月料理を食べたことがない子とか、お正月でも、麺類やコンビニ弁当ばっかり食べてたという子、そんな子供も少なからずいるようで、家庭の中での食文化も、衰退してきているように思うこの頃。

子どものために働かなければならない状況が、子どもと過ごす時間を奪われているという家庭の事情があるでしょう。

でも、可能な限り、意識して、こういった家庭レベルでの伝統行事やおふくろの味といった日本料理の味、郷土の味を子ども達に伝承していかなければ、いづれ途絶えてしまうでしょう。

手前味噌と言う言葉がありますが、昔は、それぞれの家庭で作った、それぞれの家庭の味噌の味があり、自分の家庭の味噌がいちばんおししいと自慢するようなところがありました。

みそ汁を、だしをとって作ったことがない家庭も、けっこうあると聞きます。

また、祭りごとは、今はまだ残っていますが、徐々に継承者の減少や、寄付金不足によって衰退しているところもあります。これから少子化が進んで行くため、祭りごとの衰退は避けられないのかもしれません。

子どもを意識的にお祭りに参加させて、お祭りは楽しいものだと経験させていかなければ、この子達が大人になったとき、お祭りを継承する担い手はいなくなってしまうでしょう。

そもそもお祭りごとは、五穀豊穣を願うもので、豊かな収穫に感謝するもの。そんな心は伝えていきたいものだと思います。

 

冬の味噌作りは、もう何年も我が家の恒例行事。

味噌を混ぜるのも、上の子たちもそれぞれやってきて、今は末っ子が手伝ってくれます。

味噌は、30キロ作って、6人家族でだいたい一年分です。一樽10キロなので、三樽仕込みます。

ひたすら大豆を茹でてつぶしての重労働ですが、この味噌がないと、我が家の家庭の味は成り立たないのです。

以前は20キロ作っていましたが、一年もたずに市販のお味噌を買ってみそ汁にしていたら、「いつもの味噌汁と味が違う」「いつもの味噌のほうがいい」と言われたので、今は30キロ作っています。

みそ汁が家庭の一番の味。鰹節と昆布だしの自家製みその味噌汁が、おふくろの味です。

でも、ハレの日、ケの日というのがあって、行事ごとがあるハレの日には、季節の料理を伝えたいとも思っています。

お正月のおせちやお雑煮。

節分は豆まきの他、いわし料理や

恵方巻。まあ、恵方巻は、比較的最近の行事食ではありますが。

ひな祭りの桜餅。

十五夜のお月見とか。

冬至にカボチャを食べてゆず湯にはいるとか。

地元のお祭りにも、子ども達は毎年参加しています。

どんな時代であっても、文化は伝承していきたいものです。

生きる力

IT化が進む時代、いろんなものが機械化されていきます。

キャッシュレスで、携帯一つでお金を持ち歩かなくてもいい世界。キャッシュレスなので、銀行員も必要なくなる。中国なんかは、急速なキャッシュレス化で、スマホ決済が当たり前になってるようです。レジ係が必要なくなり、スポーツ界においても、審判もAIに取って代わられるといいます。

十年後なくならない仕事を見たとき、文化や芸術の他に、教育、介護、医療、カウンセラーなど、人と対していく仕事も大事であることがわかります。

人と人とが関わり合う力は、AIでは補えない部分なのかとも思いました。

人と人とが関わり合う力は、やはり、小さなころから遊びの中で関わる力をつけていくしかないのではないかと思います。

臨機応変さや、多様な人とうまく関わっていける力も、遊びの中で育まれていく力だと思っています。

 

それと同時に、震災後、防災意識が高まりましたが、やはり災害時でも、子ども達には三日間は生き抜いていける力を身に着けていてほしい。そういう意味で、火おこしであったり、野外で自分たちで調理する体験であったり、水を大切に使うことであったり、山菜や野草など、食べられるものを知ることや、逆に、毒のあるものを知ることなど、自然の中の危険を知ることも大事なことではないかと思うのです。

IT社会だからこそ

IT化が急速に進んでいるからこそ、働き方の形態も変わってきています。

今は、地方にいながら世界とつながれる時代です。

子ども達は、そんな時代で、スマホやipadをネイティブで使いこなしています。世界と瞬時につながれるからこそ、何を発信していくかが大事です。アウトプットすればするほど、いいつながりが増えていきます。

失敗を恐れずチャレンジする力や、新しいことを常に学ぼうとする力も必要です。

そして、異業種の人と一緒にやることで、イノベーションを起こせます。

リアルな人とのつながりが、新しいアイディアを生み出すことにもつながるのではないかと思います。