男の子の育て方

子ども達にはそれぞれ個性があります。おっとりした子、活発な子、なんにでも興味を示して手を伸ばす子、じっくり観察してから動く子、それぞれタイプが違います。そして、男の子と女の子は、どこにポイントを置いて子育てするかが違ってきます。男の子はとにかく、カッコいいヒーローになりたいものなのです。

 

わんぱくでもいい、たくましくそだってほしい

うちには3男1女の子どもがいます。同じおなかから生まれたとは思えないほど、4者4様で、性格も、持って生まれたものも違います。
長男はこだわりの強いエンジニアタイプ。次男はとにかく優しい子。長女は火のような気性の強い子だけど、細かなことに気の付く子。末っ子は、天真爛漫、三人のちょっとづつを持ったような子。
それぞれにそれぞれの良さがあるのですが、男の子と女の子、やっぱり、ちょっと育ち方が違違います。それは、性格なのか、男女の違いなのかは判りませんが。
4人育ててみて分かったことは、男の子は、たくさん冒険させて、ちょっとスリルがあるくらいのことをさせたほうがいいということ。

 

男の子は、無駄で無茶なことが大好き!それは、かっこいいから!

ただただ、かえるやどじょうを捕まえてくる、といった、一見無駄なこと、高いところから飛び降りる、といった無茶なことも、男の子は大好きです。

トミカを一列に並べてみたり、大人からすると、なんでそんなことに夢中になるのかがわからないようなことに熱中するのも男の子です。無駄に穴を掘ってみたり、無駄にくぎを打ち付けてみたり、無駄に暴れまわったり。

高いところに登って飛び降りて、「みてみて~!!」と得意げになるのも男の子。自分なんて、こんなすごいことできるんだよ!すごいでしょ!!と、かっこいいところを見せたいのです。

そう、男の子は、「かっこいい」というところにポイントを置いています。一見無駄に思えることだって、本人にしてみれば、それがかっこいいんです。

男の子は、かっこいいか、かっこ悪いかが、とっても重要ポイントなのです。

秘密基地という、ちょっとワクワク、ドキドキした感じが好き

秘密基地という響きに弱いのが男の子。ちょっとワクワク、ドキドキする、秘密の空間に憧れます。
小さい頃は、みんな狭いところが大好きです。うちの子たちも、とにかく箱という箱に入りました。狭いところは、どこか安心するんでしょうね。

炊飯器に、

段ボールの基地。

自分たちで作る秘密基地。

女の子ももちろん箱の中とか、押入れの中とか、狭いところは大好きですが、10歳ぐらいからの男の子の秘密基地へのあこがれは、どこか、悪いことをしているドキドキのような、俺たちだけの秘密だぜ!みたいな、やはりここにも、かっこよさを感じています。

五感を使って、たっぷり遊ばせよう!

畑で土に触れ、種をまき、虫を取り、収穫する。そんな経験もいいでしょう。畑に行くと、たいてい男の子は虫取りに夢中になって、畑仕事は最初しか手伝いませんが。

虫を取り、

時には森で遊び、

火で遊び


川で遊び、

どろどろになり、

冬には雪にまみれて遊び、

自分でものを作り、

友達と暗くなるまで遊びきる。

そうやってたっぷり遊ぶ子供時代が、男の子には特に必要です。

遊び疲れて寝落ちするぐらいがちょうどいい

幼児期なんかは、特に、寝落ちするくらい、日中はめいいっぱい体を動かして遊ぶといいでしょう。

よく食べ、よく遊び、よく寝る。「食う寝る遊ぶ」は、子どもからは切り離せない、大事な体と心の栄養源です。

一日いっぱい遊んでくたくたで、寝落ちすると、何日もお風呂に入らないことが続いたりしますが、子どもは、きたなくてくさくて当たり前!足はいつだって泥だらけで、臭いものです(*^-^*)。
日中めいいっぱい体を動かして遊ぶと、夜はそれはもうぐっすり眠ってくれるので、母は楽ちんです音譜

子供時代に経験していてほしい死生観


それぞれの成長を見ていて思うのは、小学校時代までは、思う存分ドキドキワクワクする経験が必要で、自分で試行錯誤して、失敗しては成功して、を繰り返す。そんな経験が必要です。

思春期の入り口、四年生くらいからのギャングエイジ世代からは、親の言うこと聞かないで、
こっそり悪いことしたり、いたずらしたり、友達とつるんでバカやるのが楽しい時期。
そんな時も、バカやってるな~って見てみぬふりだけど、どこかで、ちゃんとお母さんは知ってますよ!的なアピールもたまには必要だったり、目だけはかけてあげて、いらぬ干渉はしないこと。

男の子は単純で、わかりやすい。隠れて親がやるなということやってても、ばればれなのがかわいいところ。

そして、小学校時代に、たくさんの生き物に触れて、命を感じることは、すごく必要。虫や、カエルや魚をつかまえるのも、とってきた虫を、責任もってちゃんと飼ってあげることも、死んじゃったら、お墓作ってなむなむすることも、友達とけんかして泣かせたり、けがさせちゃったりする時も、後味の悪さを感じたり、死んだ命は戻らないという経験をすることも、すごく大事。
今は、わりと、おじいちゃんおばあちゃんの死に対面する機会も少なくなったり、簡単に「むかつく、死ね」とか口にするのも、そういった「死」に対面する機会が少ないからじゃないかとも思います。
人の痛み、心の痛みを感じられるように、小さな生き物の死であっても、真摯に向き合って、命について、時にはまじめに語る機会もあっていいと思う。

それが、うちの男の子の育て方。

小さいうちは五感をフルに使って体感させること。

虫でもどじょうでも、子どもが捕まえて飼いたいといったものは、できるだけ最後まで飼ってみること。

自分で収穫した野菜を調理してたべること。
男の子でも、包丁持たせ、調理させること。自分で釣った魚や、買ってきたお魚でも、自分でその身に包丁いれてさばいて、おいしく食べることも、命をいただく経験です。

男の子はママのヒーローになりたい


男の子って、どこかやっぱりヒーローになりたいところがあって、かっこつけたいし、自分はこんなことができるんだぜ!って言ってやりたい。そして何より、お母さんにとって、
ヒーローでありたい。
お母さんに褒められたい。
お母さんの役に立ちたい。
ヒーローになりたい男の子っていうのは、
男の子の永遠のテーマかもしれない。

で、母としては、どんなに泥だらけになっても、どんなにびしょぬれになっても、
着替えとタオルを放り投げ、おふろばで、きれいに洗ってきなさいというだけ。
あとは洗濯機に放り込むだけ。なにやっても、大丈夫、けがした時は母さんに言いなさい、ってなくらいで、
多少ものを壊されたって、よっぽどじゃない限り雷は落としません。

母の雷が落ちるときは、人を傷つけるようなことをしたか、言ったときと、命の危険があるとき。あとは、どっしりかまえます。

今日も、よく遊んだねって、言ってやりたい。
わんぱくなくらいがちょうどいい。

わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい。

どこかで聞いたセリフですね。

思春期にはできるだけ口は出さずに見守る

そして、中高になったら、もう、口は出さないことです。勉強しないとか、ゲームばっかりしてるとか、部屋が汚いとか、言いたいことは山ほどあっても、ぐっとこらえるときです。

こんなこともあるよ、って、視野を広げてあげる、チャンスを与えることはあっても、あれをしなさいこれをしなさい、まだやってないのと、口を出しすぎると、「うるさい!」「うざい!」「わかってるよ!」といって、部屋から出て来なくなります。
放任するのではなく、あなたを信頼してる、いつでも困ったときはできる限りの力になるからねっていう姿勢だけは見せておく。

それでオッケー。くれぐれも、うるさく口は出さないように。ここが親との関係の別れどころ。信頼して、口は出さない。これに限ります。

10個言いたいことがあったら、7個がまんして、3がっつり言う、ぐらいの感覚です。