子供が何かやってみたいと思った時、それが、大人から見ると無駄な事だったり、無理な事だったりというのはよくあることです。そんなとき、「そんなの無理に決まってるでしょ!」って、頭ごなしに言っていませんか?「そんなことしてどうするの?意味ないじゃん」って、つい言いたくなることもあります。
でも、子供が「やってみたい」と思った瞬間、子供の中にはワクワクした気持ちが芽生えます。
子供のチャレンジ精神が芽生える瞬間は、たいてい、友達同士で遊んでいる時にやってきますが、時には、大人がちょっぴり関わることでもぴかっとひらめくことがあるのです。
そんな、子供のチャレンジ精神に火をつける、大人のかかわりを考えてみます。
「いいことかんがえた!」は、たいてい無駄な事。でも、できると信じて見守るべし。
休日、どっか行きたいと言いつつ、結局友達と遊んでいた息子。
この日は天気も良かったので、剪定した木の枝を少し燃やして処分したいと思い、ロケットストーブで枝を燃やしていました。ついでに畑で掘ったサツマイモをダッチオーブンで焼きながら。
はじめは木工していた子供たちですが、剣にするのにちょうどいい長さの木がないとか、太すぎるとか、言い始めた子供たち。
火を焚いてるので、お湯を沸かしたら足湯ができるかもと、「穴掘って足湯作る?」と提案。
「いいね~!」「ねえ、足湯作ろう!」
と言って掘り始めた三人。もくもくと掘り始めます。
ところが、掘り始めたら、「やっぱり秘密基地にしよう!」「横に穴掘ろう!」「階段も作ろう!」と、どんどん発想は広がって、穴も広がっていきます。
でも、すぐに帰る時間が来てしまい、「階段作っておいてね~!」と言ってかえって行った二人。
そして翌日、違う友達が遊びに来ました。
昨日の続きで穴をひたすら掘る二人。かなり深くなってきました。
下の層は、かたいので、水を入れて柔らかくしてから掘る作戦に出ました。
腰ぐらいまでの深さはあるかな?そして、今度は横穴掘りに挑戦です。
最後は、どうしてもかたい層があって、それ以上掘り進めるのが大変で、お父さんの力もちょっぴり借ります。
「秘密基地、暗いだろうから、懐中電灯必要なんじゃない?」
そんな心配もしています。
はっきりいって、うまくいくことしか考えていません。
大人からすると、ちょっと無理じゃない?って思ったり、横穴なんて、崩れてきたら危ないよね、とか、いろいろ考えちゃうから、後で埋め戻すことを考えてたりするんだけど、子供のの中では、横穴で友達と身を寄せ合っている図が頭の中に浮かんでいるんです。それはもう、ワクワクしながら。
そういう瞬間が、子どもには必要です。
こどもの「いいこと考えた!」は、たいていは無駄なことで、無理な事なんだけど、ワクワクにどれだけ寄り添ってやれるかが、大人の関わりどころです。
あきらめずにやり続ける力、挑戦する意欲、どうやったらうまくいくか、時には大人の知恵を貸すことも。でも、最初っから手を貸したりはしません。子どもからヘルプが出て、初めて、ヒントを出したり、ちょっぴり大変なところだけ手助けしたりしますが、全部やってあげたら、子供の楽しみを奪ってしまうので、あくまでも、どうしてもできない部分をちょっぴり手助けする、そんなスタンスでいるといいと思います。
もしくは、全く手を貸さないこともあります。「大丈夫、自分たちでどうしたらうまくいくか考えてみなさい。」って、大人はノータッチの方が、本当はいい。
よく、子どもがやってみたいと言ってるのに、お父さんが、「どれ、貸してみなさい」と、全部やってしまうことがあります。そりゃあ、お父さんがやったら、完成度も高く、立派なものができるかもしれない。
でも、それじゃあ、自分が作ったことにはならない。やっぱり最後は子供の手で完成させてやらなきゃならないんだと思います。
答えを教える必要はありません。
基本は、見守る。できると信じてあげること。子供の力は、大人の想像をはるかに超えることもあるからです。
大人も一緒に楽しむべし
穴掘り初日。
「足湯掘る?」と提案したのは母です。実は、午前中畑の芋ほりしてきて疲れていたので、自分もせっかくなので、足湯に入ってのんびり癒されたいという思いもあったから(*^-^*)。
子どもたちが穴を掘ってくれるということで、お湯を沸かし始めた母。
ところが、子ども達は、足湯なんかどうでもよくなって、秘密基地づくりに熱中。でも、どうしても足湯をやりたかった私。
せっかくお湯も沸かしていたので・・・
庭のハーブでハーブティーを飲みながら、焼いたお芋を食べながら、無理やり秘密基地で足湯。
「いいよ。入らない」と言う息子も「気持ちいいから、入って入って!ほら、あ~~!!いいお湯!」と誘いつつ、二人で足湯。
母も楽しみます♪ちょっぴり疲れも癒されて、ホッと一息、なんだかんだで息子も気持ちよさげでいい時間。
大人が楽しむ姿も大事です。
そして翌日、違うお友達が来たとき、午後はおうちの中で紙飛行機作って飛ばして遊んでいた子ども達ですが、だんだん飽きてきたお友達。ふと思い立って、さくらんぼの剪定した枝を削ってなんか作ってみることにして、一人黙々とカッターで木を削り始める母。
すると、子ども達が、「何やってるの?」「何作ってるの?」と、興味津々で寄ってきます。
そこで、「作ってみたい?」と言うと、
「やるやる!!」と、子ども達。
まずは、カッター使う練習で、「鉛筆削ってみる?」と、鉛筆とカッターを渡します。
刃物の持ち方は、あらかじめレクチャーします。手を置く場所、削る方向、気を付けるポイントは最初にしっかり伝えます。
そこからは、信じて任せます。
鉛筆削りができたところで、いよいよ木を削ります。
お友達は、カッターで削るのは初めてさんです。真剣です。
でも、ちょっと気を緩めたとき、指をちょっぴり切ってしまいました。でも、めげずに削ります。
フェルトを張り付けて、できたのはペンギン。
サンタさんとお城と魚。
刃物だって、使い方さえはじめに教えておけば、後はやりながらうまくなっていきます。危ないな~と思うときは、ちょっと声はかけます。手は出さずに、目は離しません。
子供が、遊びに行き詰ったとき、そばいいる大人がまずは楽しんでみるのもコツです。楽しそうに何かやってるのを見ると、だいたい、「自分もやってみたい!」って一緒にやり始めます。
大人も一緒に楽しむこと。大人がまず楽しむこと。
子供のチャレンジ精神は、そんなことからも火がつくことがあります。
好奇心をくすぐるべし!
チャレンジ精神は、ワクワクからやってきます。
ワクワクに一番必要なのは好奇心です。
紙飛行機ひとつ飛ばすのでも、どうやったらよく飛ぶ飛行機ができるか?チラシやミスプリントの裏紙など、いらない紙がたくさんあれば、いつまででも折り続けます。
そんな時あるといいのが、よく飛ぶ紙飛行機のつくり方の本。
こんなのも作ってみたい、こんなのなら、もっとよく飛ぶかな?折る手は止まりません。
そういう意味で、好奇心をくすぐるために、いろんな仕掛けが家の中にあるといいでしょう。
工作や、ものづくりが好きな子には、紙飛行機の本、折り紙の本、工作の本を手の届くところに置いておきます。子供の好奇心をくすぐり、興味を広げるのに、本はとても役立ちます。
そして、同時に、作りたいと思ったときにすぐにできるように、紙、折り紙、割りばし、紙コップ、ペットボトル、輪ゴム、セロテープやガムテープ、牛乳パックやラップの芯、はさみやノリなど、工作に必要なものも、すぐ手の届くところに置いておくこと。
散らかるのは覚悟の上です。多少散らかっても、寝るとき片付ければいいや、ぐらいの気持ちで、散らかすことも多めにみてあげて下さいね。
クッキングが好きな子なら、子どものクッキングの本を用意してあげてもいい。
恐竜好きな子には恐竜の本とか、恐竜を作るための粘土や折り紙、工作の道具も。
虫が好きな子には、昆虫の本の他、実際に捕まえて飼うための虫網や虫かご、飼育ケースなど。虫の折り紙の本や、虫の飼い方の本も。
友達と秘密基地を作りたくなったら、秘密基地の絵本も。
その子の好奇心をくすぐり、興味を広げる。そのための本や道具が、すぐ手の届くところにあること。
そういう、ちょっとした仕掛けも必要です。
何に興味があるかわからないときは、広く、いろんなものがあるといいでしょう。
本も、図書館から借りてくるので十分です。その子が、本当に興味を持ったものが出てきたら、そのときは、本屋さんで買ってあげるといいでしょう。大好きなものは、何度でも手に取って見たいですから。
まとめ
子供のチャレンジ精神に火をつけるポイントは3つ。
①無理なこと、くだらないこととわかっていても、できると信じて見守るべし!
②大人も一緒に楽しむべし!
③好奇心をくすぐるべし!
大人も、子ども心を取り戻して、ワクワクしながら子供の「やってみたい」を面白がってみてください。
大人がちょっぴり関わることで、好奇心がくすぐられ、やってみたいこと、できることの幅がぐんと広がります。
お陰さまで、現在、クラウドファンディングも6%の応援をいただいています。子どもたちのチャレンジ精神に火をつける、そんな大人がたくさん地域に現れますように。そんな思いを込めて。
まだまだチャレンジは続いています。応援よろしくお願いいたします。
また、明日は十和田市若葉公園で10時から15時半までプレーパークです。
お近くの方は、どうぞ気軽に遊びにいらしてください。
はぴちるでプレーパークを続けていくのに、釘やボンドなどの材料の支援も絶賛受付中です。こちらもよろしくお願いいたします。