去年あたりからテレビや新聞に取り上げてもらえるようになり、徐々に広がりを見せ始めている青森県内のプレーパークですが、青森県内で開催しているところはまだまだ限られています。青森県内は、常設プレーパークがまだないため、青森、十和田、八戸を中心にプレーパークをやっている3団体が、あちこち荷物を積んで出張している出張プレーパーク形式でやっています。
たまたま遊びに来たところでやっていて、初めてプレーパークというものを知ったという方もまだたくさんいて、認知度もまだまだのようです。
今回は、プレーパークの魅力と、青森県内でプレーパークを開催している団体と、どこに行けばプレーパークを体験できるのか、情報をアップしたいと思います。
プレーパークって、普通の公園と何が違うの?
プレーパークは、冒険遊び場とも言います。子どもがやりたいことができるような環境を整えています。子どもが「遊び」をつくる遊び場です。
木に登ったり、トンカチやくぎを使ってみたり、泥んこになったり、絵の具まみれになったり、水遊びをしたり、そこにあるものを使って、自分がやってみたいと思うことを実現していく遊び場です。
決まった形の遊びはなく、そこに集う仲間や、その時の気分によって、流動的に遊びは変化し続けます。
ふつうの公園と違うのは、そこに、温かい目で見守る大人がいるということ。危なくないように監視する大人ではなく、一緒に子どものやりたいことを面白がってやれる、そんな大人がそばにいます。危ないからダメ、汚れるからダメ、というような禁止のまなざしではなく、「それ、いいね~!やってみよっか!」って言ってもらえる関係。
だからこそ、子どもは、のびのびと遊び、小さな失敗を繰り返しつつ、自分の能力に挑戦し続けます。
「いいこと考えた!」って、子どもが言ういいことは、たいてい、大人の目から見るとくだらないことだったり、そんなこと、って思えることだったり、無駄な事だったりするんだけど、それを面白がってくれる大人がいることで、「いいこと考えた!」は形になって、子どもは満足します。
そこで、「そんな無駄なことしてもしょうがないでしょ」って、言ってしまったら、子どものやる気スイッチはみるみるしぼんで、「どうせ、ダメって言うんでしょ」って、新しいことに挑戦することはどんどん少なくなっていきます。
ふつうの公園では、遊びが変化していくことは難しいのです。ブランコはブランコでしかなく、滑り台は滑り台でしかない。下から登れば、「ほら、下から登っちゃダメでしょ」って言われるから、冒険しようにもできない。
でも、プレーパークには、いろんな素材が用意されています。木切れにトンカチやくぎ、段ボールに絵の具、布切れやロープ、どんぐりや松ぼっくり、スコップやバケツ・・・いろんなものを車に積み込んで持っていきます。
どの素材を使ってもよくって、何を作ってもいい。
創造力次第で、木は、剣にも鉄砲みたいな武器にもなれば、いすやテーブル、看板にもなるし、ブーメランにもなる。
二刀流!合体もするらしい。
こちらも二刀流。一本は背中に。
飛行機作ったり
椅子を作ったり
松ぼっくり投げ入れゲーム作った子も。
看板作ったり
ギター作った子も。
ブーメラン作ってブーメラン飛ばし大会になることも。
お船になったりもね。
部屋の飾りも様々。
いつも、子ども達それぞれの発想力には驚かされます。
段ボールは家にもなれば、ロボットにもなる、お化け屋敷にもなれば迷路にもなる。
おうちもそれぞれ個性が出ます。
かわいいおうち作る子もいれば、
お化け屋敷にしてみたり、
赤い絵の具で血の手形?をつけておどろおどろしくしてみたり、
体中絵の具まみれになってもよしとします。
ちっちゃい子だって、自由に塗るのは楽しい♪
車作ってみたり
時には滑り台になり
おままごとにもなる。
かっこいい変身スーツにだってなっちゃう。
転がったり
滑ったり。
他に、シャボン玉や
水遊び
火が使える場所なら、何かを焼いて食べることも。
青森では、カニ釣りや、エビすくいできる環境も。
穴が掘れる場所なら、穴掘りも。
ハンモックでのんびりするもよし、木登りするもよし。
砂鉄集めに夢中になってみたり、
弓矢に夢中になる子
忍者になってみたり
色水遊びしてみたり
室内だったら新聞に埋もれてみたり
子どもが、やりたいと思ったことを、できるだけ実現できるように、そんな遊び場がプレーパークです。
子どもにとって遊びとは?
子どもにとって、遊びとは、生きることそのものです。
食べて、寝て、あそぶ。すべてを遊びに変えるのは子どもの本能です。
人と関わり、自分がやりたいことに挑戦し、失敗しては乗り越えて、成長していきます。手の感触、泥の匂い、秋晴れの空に、肌をなでる優しい風、いろんなことを肌で感じ、経験していきます。
本来、子どもの遊びは場所を選びません。
田んぼのあぜ道、学校の通学路、どこでも、仲間がいれば、遊びが始まります。
でも、学校では、寄り道は禁止されているし、田んぼで遊んではいけませんと言われています。家の前で走り回ることはできないし、ボール遊びだってできません。
危ないからダメ、汚れるからダメ、人に迷惑かけるからダメ、ダメ、ダメ、ダメ・・・。
今の子供たちの、置かれている環境の、なんと窮屈な事か。
子ども達から遊びを奪っているのは、大人です。
自由な遊びを奪われた子供たちは、誰にも迷惑をかけないゲームに没頭し、テレビにかじりつき、一見、手がかからなくて楽なようだけど、それは、大人の都合でそうなってしまっただけなのかもしれません。
今どきの子供は遊べないっていうけれど、子どもの遊びを作る力は、今も昔も変わっていません。ただ、その環境がないだけなんです。
子どもの遊ぶ力を取り戻してやりたい!子ども達がもっとのびのび遊ぶ姿を見たい!
子ども達の遊びの様子を見ていると、いつもそう思います。
ここでなら、自由に遊ばせてあげられる
先日、プレーパークに来ていただいた方から、こんな感想をいただきました。
「あそこまで大胆な絵の具遊びは自宅ではさせてあげられないので、思いっきりできた娘は大満足。 もう少し大きくなったら、段ボールでの活動も頭使って、身体動かして…きっと私みたいな段ボール=お家ではなくて、色んな発想でつくるのでしょう!!」
「汚れちゃう⁉︎片付け大変⁉︎そんな風に先回りして考えて、子ども達から楽しいコトを奪っていました。色々気付かされました。」
そう、『うちではちょっと困るけど、ここでだったら自由に遊ばせてあげられる』そんな場所がプレーパークです。
だから、ぜひ、プレーパークに足を運んでみてほしい。
プレーパークでなら、お子さんが、のびのび自由に遊ぶ様子を温かく見守ってやれる。
先日、小学校の学年レクで、プレーパークをやりましたが、参加したお母さんのお一人が「今日は怒らないでおこう!」って、つぶやいていました。
いつもは、やめなさい!って言っちゃうようなことでも、ここではいいことにしちゃおう。ちょっと、タガを緩めてあげられる、そういう場が、プレーパークなのかな、って思います。
そして、大人の方が童心に戻って夢中になれるのも、プレーパークのいいところ。
大人が童心を取り戻すと、子どもの『やりたい』に寛大になれるから。そして、妊婦さんや、赤ちゃん連れでも、子どもが大きくなったら、どんな風に子どもを遊ばせたらいいか、いろんな年齢の子どもたちの遊ぶ様子を見ることができるので、まだ早いかな~何て思わず、気軽に見に来てみてください。
プレーパークは、子育ての不安や心配事を話せる場でもありますから。
今後の青森県内のプレーパーク
青森県内、出張プレーパークをやっているのは3団体あります。
・青森市ではNPO子育てオーダーメード・サポートこもも『青森にプレーパーク作り隊』が、青森市、八戸市、平内、大間など、いろんなところに出張しています。
・八戸市では1Park(わんぱーく)/八戸学院短期大学差波ゼミ
・十和田ではHappy Children(はぴちる)が十和田市内を中心においらせ町や三沢で開催しています。
【はぴちるプレーパーク】
9/30 出張プレーパーク(三沢市中央公園まつり)10:00-15:40
10/1 プレーパーク(十和田市駒っこランド)10:00ー15:00
10/7 プレーパーク(十和田市駒っこランド) ”
12/9 プレーパーク(十和田市駒っこランド)交流館 ”
9/30は、木工中心になります。
駒っこランドは雨天の場合、交流館で行います。
その他、10月末までは、毎週水曜、放課後学校プレーパークとして、十和田市ちとせ小学校校庭にて16:00~17:45まで行います。雨天中止です。
【青森にプレーパークを作り隊】
9/17(日)青森市わくわくランド(青森マルシェ)
9/18(月)青森市三内丸山(FEEL THE ROOTS)10:00ー14:00
台風のため中止
10/1(日)県民カレッジまつり
10/8(日)こまきの遺跡ドングリの家10:00-14:00
11/11(土)アピオ祭り
【八戸1Park(わんぱーく)】
9/15(金)スキダ・トラベル in はっち 9:00~15:00
※申し訳ありません。申込は締め切りました。
【あぼプレ】
9/30五戸歴史みらいパーク(五戸図書館前)11:00~15:00
「みらいパーク″あおぞらplayground♪″」
今のところ、県内のプレーパークの日程は、上記のようになりますが、日程変更や、追加がある場合もありますので、おでかけ前にチェックしてみてくださいね。