月一回、「おいらせもりのようちえん」でのHappy Childrenが担当している森遊びの7月。森のようちえんでの初の雨の日となりました。集合したときには、ワイパーをフル稼働させなきゃならないくらいの豪雨で、時折雷までなる天気。今回は、カワヨグリーン牧場の施設をお借りして、雨の様子を見ながら、カイコの糸引き体験と、小雨になってからは森へお散歩にでかけました。
カイコの糸引き体験
今回、家で飼っていたカイコがまゆを作りました。一部は成虫となって交尾して、卵を産んで、さらにその卵から、幼虫が生まれていました。
ちょうど、卵から、カイコの幼虫、成虫、繭まで見られる状態だったので、外は豪雨ということもあり、せっかくなので、糸引きをしてもらうことにしました。
こちらはカイコの幼虫。
真っ白で美しい繭。
カイコの成虫と卵。黒くぷつぷつなってる卵は休眠卵で、冬越しして、来年出てくる卵です。
白い卵が今回生まれた卵。
カイコは、家畜として、人間が利用するために改良されてきた虫です。だから、成虫になっても、羽があっても飛ぶことはできません。交尾して、卵を産んでしまえば、その一生は終わります。でも、成虫になれるのはごく一部で、その多くは、繭を作ってさなぎになったら、お湯でゆでたり、冷凍したりしてしまうので、さなぎは死んでしまい、その繭の糸をとるために利用されています。
ちょっぴり残酷でもあります。
でも、そうやってとれた絹糸は、つやつやして、とても美しいのです。
繭は、周りのふわふわを取り除いて茹でて、繭をちょっとつまんで糸はじを出して、3っつくらいの繭の糸を一緒にしながら糸巻きに巻き取っていきます。
クルクルと巻き取っていきますが、その糸は長くて、1000メートルほどにもなるそうです。
一匹のカイコが吐き出す糸はすごいんですね。
はじめにみんなでカイコの幼虫を観察。「ちっちゃ~い!」
ちょうど、ここ、カワヨグリーン牧場の施設にも、繭から取り出した後の糸をよりながら糸にしていく座繰り機(左)が置いてありました。この牧場でも、昔は養蚕をやっていたので、牧場内に桑の木がたくさんあります。ちなみに、右は羊の毛から毛糸を作るための道具。
茹でたまゆから、糸巻きに実際糸を引いていきます。
かわりばんこに、クルクルクルクル。
カイコの糸引き体験の後は、ヒツジのたくさんいる牧場なので、羊の絵本を読みます。糸引きを続けたい子は糸引きしながら。
外を見ると、雨も少し小降りになってきたようです。カッパ着て、外に出てみたい子は、雨の中、お散歩に行くことに。牧場に、ヒツジを見に行ってみようかと、外に出たら、「虫探したい」という子がいたので、それならキャンプ場でセミの抜け殻探ししようかと、キャンプ場へ行くことにしました。
雨のお散歩
雨の中歩く子供たち。
キャンプ場に行くと、セミの抜け殻がたくさんありました。あっちにも。こっちにも。葉っぱの裏にも。
セミの抜け殻をお洋服にくっつけてみたり。
途中、こんなキノコがありました。
このきのこ、実は前日下見にこのキャンプ場を見に来たときは、こんな妖精の国のキノコの様に、真っ赤なかわいいキノコでした。一日で、開いてしまったんですね。
お散歩コースにはアジサイが花盛りです。
「持っていきたい!」と、子ども達。
お散歩していると、森の中に隠れ家が。
でも、そこまでは草ぼうぼうの中をやぶこぎしなければ行けません。
草をかき分けかき分け、小さい子もついてきます。
「森のかくれが」です。
二階があったりして、中を探検。
帰るころには雨もだいぶ小降りに。
雨の森の探検を終えて帰ってくる子ども達。
雨の探検に行かない子は、お料理のお手伝い
この日は、お昼にミネストローネスープを用意していましたが、雨の中のお散歩に行きたくない子は、中でお料理のお手伝いをしてもらいました。
小さな女の子にお願いしたのはジャガイモのニョッキ。茹でたジャガイモをつぶして、小麦粉と混ぜてこねこね。途中、何度も味見をしながら作ってくれました。
お散歩隊から、一人先に戻ってきた女の子には、お昼ご飯のテーブルセットを頼みます。取ってきてくれたアジサイを食卓に飾り、お椀を並べてくれます。
スープには茹でたニョッキと、枝豆を入れて、冷たい冷製スープで。
お散歩隊も戻ってきて、みんなでお昼ごはんです。持ってきたおにぎりと、スープを、いただきま~す!
お散歩隊が集めてきてくれたセミの抜け殻は、何のセミか、抜け殻で調べられます。
アジサイに、カミキリムシがついてました。カミキリムシも、お食事中だったかな?
雨の日も楽しむ
今回は、はじめのうち雷雨だったので、外に出られないかとも思っていましたが、雷も止んで、雨が小降りになってきたこともあって、雨でもカッパ着てお散歩に行きました。
ここのところ毎日猛暑でしたが、久しぶりの雨で、外も過ごしやすくなっていました。カッパ着て、雨のお散歩もなかなか楽しいものです。
実は、子ども達がお散歩に出発してしばらくすると、雨が強くなっていました。でも、お散歩隊は、雨はそんなに気にならなかったと言っていました。
森の中を歩いていると、木の葉が森の中の大きな傘になって、雨を多少防いでくれます。森の木々のおかげだったかな?
そんなことも、感じた雨のお散歩でした。