数日前、雪が降ったかと思ったら、昨日は18度という温かさ。
「もう春だから、あなたの出番はもう終わりよ」と、春風がいうと、「なに!まだまだ!俺の力を見せてくれる!」と言って北風が雪を降らす。「いいえ、もう、あなたの力は弱まっています。私たちの出番ですよ」と、春風が北風を追いやった。
まさに、そんな感じのここ数日の天気。
昨日は、春風の勝利に、春風が大喜びで子どもたちと遊んでくれた一日。
全身使って、子どもと春を遊び、春を食べ、春を感じることは、子どもの記憶の深いところに刻まれていきます。
春を食べよう
昨日は、「おいらせもりのようちえん」のはるふぇすで、たくさんの子供たちがカワヨグリーン牧場にやってきました。
私たちはぴちるでは、「春を食べる」ということで、『ばばばあちゃんのよもぎ団子作り』を担当。
朝、準備の時間で、子どもたちとキャンプ場によもぎを探しに行ってきました。
なかなかよもぎが見つからず、歩いていると、桜が咲いてる!今年初めて見た桜!早咲きの桜に春を感じます。
探して歩くうち、よ~く見ると、まだ小さなよもぎを発見!一度よもぎを見つける目を持つと、急に目によもぎのちょっと白っぽい緑がたくさん目に飛び込んできて、さっき来た道も、見つけ始めると、「ここにもある!」「あ、こっちにもあるよ!」と、次々見つける子どもたち。
「もう春だよ~!よもぎ、出ておいで~!」「出ないとあたまをちょん切るぞ~!」って、叫びながらよもぎを捜し歩きます。
ばばばあちゃんの絵本と、トトロのまっくろくろすけの歌が混ざってます。
準備も整い、いよいよだんご作り。
摘んだヨモギは洗って、ごみを取り除きます。かたそうな茎も取り除きます。
お話を聞く子供たちのまなざしも真剣。
今時期の若い葉っぱは、アクが少ないので、このまま熱湯でさっとゆでて、水にさらして水けを絞ります。
もうちょっと伸びてきて、葉っぱがかたそうになってきたころの葉は、重曹を入れたお湯でアク抜きします。
包丁で刻むのはお姉さんたちに任せて。
すり鉢でさらに細かくするのは、小さな子もできるので、順番にすりすり。
まずは、蒸すのに時間がかかるよもぎ蒸しパンから。
子どもたちに混ぜてもらいます。
蒸しパン蒸してる間に、よもぎ団子をみんなで争うように丸めていきます。
ころころころころ。
蒸しパンとお団子、みんなでおいしくいただきます。ヨモギの香りを楽しみながら。
春風を感じる
外では、春風が子どもたちと遊んでくれています。
強風にあおられ、ブルーシートで遊ぶ子供たち。
段ボールで転がり、時には段ボールを飛ばされながらも、大喜び
小さな子は、段ボール着て歩いたり。
風の神様、森の神様から、遊んでもらい、恵みをわけていただき、一日楽しんだ子供たち。
こんな経験をたくさんの子供たちに経験させてあげたい。
身近なところで草花を摘んで春を感じよう
春の草花も、温かくなるとともに、お花が咲き始め、一気に春らしくなってきました。
オオイヌノフグリやナズナの群生や、
ヒメオドリコソウの群生。
ほんの30分、庭や近所の空き地を散歩しただけで、こんなにたくさんの植物が。
上の段左から、
三つ葉、ナズナ、ハコベ、タンポポ、フキノトウ、
よもぎ、スイバ、ノボロギク、オオイヌノフグリ、つくし。
こうやって、草花を摘んで、並べてみるのも楽しい。
スマホ顕微鏡でフキノトウの花を覗いてみると、お星さまみたいで何てかわいいんでしょう!
春を感じる絵本
春を感じる手助けになるのが、絵本。ばばばあちゃんシリーズは、かわいくって、読みながら、自然と仲良くなれちゃう、そんな素敵な絵本です。
「ばばばあちゃんのよもぎだんご」
「ばばあちゃんのたいへんなひるね」
子どもたちと、草花を摘み、観察して、食べてみて、春を感じてみたいものですね。
宮沢賢治の「狼森と笊森と盗人森」という童話の中で、森の中に人々が住むのに、
「ここに家たてていいか~?」と、周りの森にたずねます。
森たちは「いいぞ~」と答えます。
「少し木切っていいか~」と聞くと、
「いいぞ~」と森は答えます。
人と自然は、そんな関係でありたいものだと思います。
森の恵みを少しだけ分けていただき、暮らしに利用する。森も、人と関わりながら生きていく。
山の神、風の神、いろんな神様に見守られながら、子どもたちがすくすくと健やかに育っていくように。そんな子供たちを育てていきたいものですね。
よもぎだんごですか。子供のころ、おばあちゃんが隣の駐車場のよもぎで団子を良く作ってくれました。今はあまり、咲いてるのを見かけませんね。
そちらではよもぎ、もう、あまり見かけないのですね。おばあちゃんの作ってくれたよもぎ団子、いいですね。買えばよもぎ団子や草餅なんかも買えるけど、そんな思い出の味を今の子供たちにも食べさせてあげたいですね。よもぎも、ちょっとした里山に行かなければ、出会えなくなっているというのも寂しいですね。