森で遊ぶ~森を味わう

おいらせもりのようちえんのデイキャンプの日。「森で遊ぶ」森遊び。森ではこの時期木苺や桑の実など、食べられる実がたくさんです。森の探検に行った子供たちは、いたるところにある木苺に夢中です。食べ物があるだけで、子ども達の目の輝きが違います。今しか味わえない森の味覚を楽しむのも、子ども達にとっては貴重な経験です。

さあ、森の探検に行こう!

暑くて半そでになりたくなっちゃうようないいお天気。でも、森に入るときは、長袖長ズボンで、水筒もって、準備万端。集まったお友達と、さあ、森の探検に出発です!

出発してすぐに、桑の実発見!

黒くなったのが食べごろです。まだ黒くなってるのは少ないんだけど、それでも子供たちは、「こっちにいっぱい食べられるのあるよ!!」って、あっちの桑の実、こっちの桑の実をほおばっていきます。

お口や手は、桑の実色に染まっていきます。それでもやめられない止まらない。

「もう少し行ってみよう!」と、促し先に行くと、今度は木苺が!あっちにも、こっちにも!

木苺は、バラ科なので、トゲがありますが、子ども達には関係ありません。袋片手に木苺摘みです。摘んだ木苺をモリモリ食べて、時々袋に入れて。

なんだか、クマの気持ちがわかるようです。「お!うまいぞ!こっちにもある。お!あっちにもうまそうなのがあるぞ!」って。

途中、「あ!リスいたよ!」って、リスを発見する子もいたけど、ちらりと姿を見せたリスは、あっという間に森の奥へ。

こんな大きい木苺も!

食べ物の力は偉大です

一か月前の森遊びの時、まだ、木苺は花をつけた状態でした。その時は、森の探検コースを「だっこ~」って、抱っこされて歩いていたおちびさんも、今回は「ママだっこ~」ってならずに、自分で歩いて、お兄ちゃんやお姉ちゃんについて歩いて、木苺食べながら最後まで歩きとおすことができました。前回よりも、草が伸びて、歩きづらかったはずなのに、です。

食べ物の力は偉大です。

そして、木苺、桑の実いっぱいの森のごちそうコースが終わると、そこは草やぶです。一か月月前に来た時より草丈は伸びて、小さな子だと、背丈より高く伸びた草が生い茂った探検コースがその先にあります。

その先ずっと行くと、ヒツジやヤギに会えるコース。

大きい子たちは、そんなむらにひるむことなく、「もっと先に行く!」と、先を行きます。

男の子も、ついていきたい。でも、ママは小さな妹とキャンプ場に帰ります。どうしよう・・・。でも行きたい!

小学生チームについて、冒険することにしました。

ママから離れても、それでも行きたい!ちょっぴり成長した瞬間です。

「ねこじゃらしみたい!」って、長い草を集めてみたり、遊びながら進んでいきます。

でも、天気が良くって、森を抜けて、日向が続くと、だんだん暑くなってくるし、草丈は背丈より大きい。長ズボンはいてこなかった子が、足が痛いと言い出し、テンションが下がります。それに伴い、それまで元気だった子が、「ママは?」と、だんだん不安に。

すると、それまでちょっと不安げだった男の子が、急に頼もしく、元気になります。「ぼく、行けるよ!」。

のどが渇いたと、摘んだ木苺を袋のすみに穴あけて、チューチュー吸い出す子供たち。飲むとまたちょっぴり元気になったけど、ひつじコースは断念し、ショートカットしてキャンプ場に戻ります。

元気な子が、元気のない子を引っ張って、しょんぼりと元気を繰り返しつつ、それどもみんなでがんばって歩いてキャンプ場まで戻ってきました。

仲間がいるっていいですね。元気をもらったり、ぼくも!って、刺激になったり。こうやって、異年齢で歩くと、子供が成長していくのがわかります。

森で長袖長ズボンが必要なわけ

今回の森の探検では、木苺にトゲがたくさんありました。刈り払いもしていなかったので、途中のコースは草やぶです。

長袖長ズボンは、こんな時のため。きちんと着てきた子は、多少のトゲトゲもへっちゃらです。多少暑くても、体を守るためには、必要なことです。温かくなってくると、虫も出てくるので、露出した部分を少なくするのは、大事なことです。そのかわり、水分はこまめにとれるように、水筒を持っています。

今回、暑いからと半ズボンで森に入って行った大きい子は、足が傷だらけになってしまいました。せっかくの森での遊びも、つまらないものになってしまっては元も子もありませんよね。

森に入る前に、触るとかぶれるウルシや、ツタウルシの説明をしました。木苺つみに夢中になると、そういった毒のある植物が目に入らなくなります。危険から身を守るためにも、森に入るときには、長袖長ズボンは忘れず身に着けるようにしたいものです。

安心できる空間でのんびり過ごす

そうやって、森を歩いて、戻ってきたら、キャンプ場でお昼ごはんです。スタッフが作ってくれた具だくさんのスープと、持ってきたおにぎりで腹ごしらえです。

途中摘んできたミズを醤油と油揚げでさっと炒めたものも、みんなに好評でした。普段、青物をあんまり食べないと言っていた小さな子も、たくさん食べてくれたようです。

摘んできた木苺や桑の実もたくさんです。

木苺を急きょジャムにしてみることにしました。お砂糖は持ってこなかったけれど、後で焼いて食べようと思っていたマシュマロがあったので、木苺ジャムに挑戦です。

ウニみたいです(笑)

煮ると、さらにウニにしか見えません。でも、ジャムです。食べてみたら、意外といけます。おいしいです!

小さな子も、おいしそうにもりもり食べてくれています。

桜の木になっていた桜の実を食べたら、お口が紫色に染まっちゃいました。桜の実も、さくらんぼのようですが、食べてもおいしくはありません(毒ではないので、どんな味か、チャレンジする子も。ちょっぴりすっぱしぶい感じです)。

ハナイカダという葉っぱの上に実をつける植物も。シャクトリムシも見つけたので、子供たちも手に乗っけて観察します。

お腹が膨れた子どもたちは、広場でハンモックやスラックライン、木登りにブランコ、水鉄砲や水遊び。思い思いに遊びます。

この日初めて会ったお友達と、みんな仲良く遊んでいます。

ひと遊びすると、「マシュマロ焼かないの?」と、言うので、ミニロケットストーブの登場です。

みんなでマシュマロ焼いて食べます。

食べ終わった後の消火活動は、水鉄砲で。

向こうでは、ママと絵本を読んでる子も。手には、なぜかニンジン(笑)

こうやって、森を探検して、おなかがすいたら食べて、お腹が膨れたらのんびり遊んで、時間はゆっくり流れていきます。こんな時間を、親子で楽しんでもらいたいな~って、思います。

森で遊ぶ~子どもとの森での遊び方


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森で遊ぶと言っても、一人で連れて行っても、何していいかわからない。でも、みんなと一緒なら、「もう帰るの?まだ遊ぶ!」って、楽しくなってしまうもの。だれがどの子のママかわからないくらい、みんなで子どもたちを見守って、森の中にやさしい時間が流れます。今回はデイキャンプの様子を振り返りつつ、森での遊びを紹介していきます。

おいらせもりのようちえんでの森遊び

先日、おいらせもりのようちえんでのデイキャンプでした。カワヨグリーン牧場のキャンプ場で、森遊びの日です。

参加者さんは1歳から8歳までの子供たち。

キャンプ場には、ロープのブランコとハンモックをセット。

子ども達が集まってきたところで、うちにやってきたカイコの赤ちゃんを見てもらいました。

シルクの原材料になる絹糸を吐き出すカイコです。カワヨグリーン牧場には、この、カイコちゃんのえさになる桑の木がたくさんあります。みんなで、森を散策しながら、桑の木を見つけてみましょうと、お散歩に出発です。

さっそく、かわいいアマガエル発見です!

途中、ツタウルシに注意しつつ、タンポポ笛や、草笛しながらのんびり歩いていきます。

途中、木登りする子、

お花摘みする男子。女子力高い!

ツルリンドウがたくさん咲いていました。

もう一人、お花摘み男子!

手には、いろんなものを集めるためのビニール袋をそれぞれに渡してあります。

よもぎや、お花、桑の葉、いろんなものを摘んでは袋いっぱいに入れていきます。

オダマキのお花を見て、「レンコンみたい!」って。なるほど、ほんとだね。

笹笛は、結構難易度高いのですが、鳴りました!

笹笛くわえたヤンキー座りの男子(笑)!

チドメグサをぺったんこ。

シダの葉っぱを飛ばして、シダグライダー。なかなかよく飛びます。

カラマツの髄(芯)をぬいて、ふにゃふにゃになったのは、冠やブレスレットに。

ふにゃふにゃ~!!

オオバコ相撲してみたり、

カキドオシの群生です。

花の蜜を吸ってみると・・・

甘いかな?

甘い!

大きなフキの葉っぱがたくさんです!フキ取りに夢中です。

 

取ったフキで戦う子。

トトロみたい?

森の妖精(*^-^*)

「ママにフキをとって、持って行ってあげるんだ!」

「おうちでフキ食べようね!ママ!」

ここまで1時間半。ちびっこチームは暑さもあり、だんだん抱っこモードになってきたので、ちびっこチームは来た道を戻り、歩ける大きい子チームはそのままヤギとヒツジのところもで、もうひと歩き。

ちびっこチームは、「ママだっこ~」で、ママ頑張ります。行きはよいよい帰りは大変。

大きい子チームは、無事にシロヤギさんと、クロヤギさん、毛刈りを終えた羊たちのところまでぐるっと一回り。

二時間ほど歩いて、みんな、のどはカラカラ、おなかはぺっこぺこです。

お昼の後はのんびり原っぱで

もう、お腹ぺっこぺこで、のどもからから。戻ってきたらまずは水分補給!

そして、お昼ごはん!

今回は、おにぎり持参で、鍋はおいらせ町のTUBOカフェさんが作ってくださいました。先に戻ってきていたおチビさんたちと、作っていてくれた具だくさんのお鍋は、みんなモリモリ食べました。

おいしくて、おかわり三杯目!

こっからは、キャンプ場でのんびり過ごします。

お昼を食べていると、ふわふわと、綿毛が飛んできます。ドロヤナギの綿毛です。幻想的な風景です。

お腹が膨れた子供たちは、遊び出します。

スラックラインもつけてもらいました。

子どもが遊びだすと、誰も「ママ~」とは寄ってきません。のんびり片付けしながら、とってきたイタドリ笛を吹いてみます。

小さい子同士で、「か~し~て~」って、順番に乗っています。

100均素材で作ったミニロケットストーブで、マシュマロ焼きも。

焦がさないように・・・

小さな妹のために焼いてあげる、優しいお兄ちゃん。

焦げた!でもうまい!

私は、焦げたのが好き!

絵本を持ってきてくれた方が、絵本を読んでくれています。自然に集まる子供たち。優しい時間です。

私も挑戦!

ママに押さえてもらいながら、足が震える小鹿ちゃん。

子ども同士で、何やらやっています。

そうかとおもうと、なぜか始まるゾンビごっこ。シナリオ付きで、映画を作るんだそうです。

倒れているゾンビ。

ゾンビだぞ~!!

こちら、ちびっこさん同士、なんかいい感じです。

のんびりのんびり。

まだまだ遊びたいけど、お片付けの時間です。

見守る大人がいるなかで、大きな子から小さい子までみんなで遊ぶことの大切さ

こうしてたくさん歩いて、お腹ぺっこぺこになって、一日遊びつくした一日。きっと、帰りの車で、あっという間に眠りに落ちたことでしょう。

たまには、そうやって、晩御飯も食べず、お風呂にも入れないくらい、くったくたに遊んで寝落ちしちゃうような、そんな経験も、子ども達には宝物の時間です。

そして、大人にとっても、どれが誰の子かわからないくらい、誰かの子供を誰かのお母さんが見ていたり、たくさんの見守る大人の目があるから、のんびりできる時間にもなります。

子育ては、たくさんの人の手で育てるものだと言います。自分の子も、よその子も、関係なく、みんなで温かく子供たちを見守っている空間は、温かく、安心できる空間です。

小さい子が転んだら、近くにいる誰かが駆け寄って、「痛かったね~」って、抱っこしてくれる。

小さい子に、大きい子が手を貸してあげる。

そうやって、育ちあい、助け合う姿を、子ども達は見て、経験していくのです。

森や野原など、広い空間であれば、物の取り合いでケンカになることもほとんどなく、走り回って、大声で騒いでも、全く気にならない。

子どもが生き生きのびのびできる空間は、そんな空間です。

はぴちるは、『おいらせもりのようちえん』での、森遊びを担当しています。来月も、はぴちるによる森遊びがあります。来月は、キイチゴの実が食べられるかもしれませんね。

おいらせもりのようちえんのブログはこちらです。

 

 

 

子どもの居場所がない?子どもをありのまま受け入れてくれる居場所を作ろう!


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「子どもの居場所がない」。近所で走り回っていれば危ないと怒られ、公園に行ってもボール遊びができなかったり。空き地は無くなり、禁止事項がいっぱいの子供たち。自由に遊べる環境がどんどん少なくなっています。でも、子ども達には群れて遊べる居場所が必要です。まるごと受け入れてくれる居場所が必要です。

大変な子供たち

子ども達が安心して遊べる場所がなく、それなら、うちの庭を開放して、子ども達の遊び場にしようと考えました。子ども達の居場所を作ると、近所の子供たちが遊びに来るようになりましたが、ひょんなことから、隣の学区の三人の悪ガキたちが庭にやってくるようになりました。彼らは、言うことは聞かないし、口は悪いし、怒るとすぐに暴力をふるう、もともと来てた子たちに竹の棒を振り回し、威嚇したり。そんな子たちでした。

はじめは平和に遊んでいた近所の子たちも、その子たちが来ると、怖そうに彼らと距離を置くように遊ぶようになりました。

でも、その子たちの発想は、普通の子供たちとはどこか違っていました。

考えつく遊びが、とにかく奇想天外で野性的で、面白いのです。

「みそ汁作るから、火たいてちょうだい!」と言ってやってきたその手には、おこずかいで買ってきた野菜や魚介類が入った袋がありました。

「まな板と包丁貸して!」と言っては、自分たちで食材を調理するのです。

「ちょっと行ってくる!」と言って、帰ってきたその手には、ウグイを三匹入れたバケツをぶら下げて帰ってきて、火を起こして焼いて食べたり、「ドジョウとって来ようぜ!」と言っては、裏の用水路に走っていって、ドジョウをバケツにとってきて、たき火で煮て食べたりしました。

庭に穴を掘って、「足湯にするからお湯ちょうだい!」と、庭に足湯を作ってみたり、

とにかく面白い子たちでした。

そんな彼らを見ているうちに、最初は彼らが来るのを嫌がっていた近所の子供たちも、次第に、「今日はあいつら来ないのかな~」「あいつら来ないとなんかつまんないんだよな~」と、言うようになっていきました。

庭にターザンロープを作ったのも悪ガキ三人組でした。たまたま数年前に何かに使おうと買っておいてあった滑車とロープを渡して、「好きに使っていいよ」と言ったら、木から木へ、ロープを結んでターザンロープを作ってしまいました。

ターザンロープは、その後、庭の人気の遊びになりました。新しく来た子たちに常連さんが使い方をレクチャーしてもらい、最初ははしごからしかできなかった子が、木の上から滑り降りてこれるようになったりだとか、このターザンロープで子どもたちの成長が見られるようになりました。これも、悪ガキと言われた彼らのおかげです。

そんな悪ガキ三人組も、最初のころはことあるごとにケンカして、切れて、馬乗りになってなぐりかかったり、蹴っ飛ばしたりしていましたが、関わっていく中で、少しづつ暴力がなくなっていき、小さい子にやさしくできるようになっていきました。

では、どう関わったら、彼らが変わったのでしょうか?

大変な子だと言われる子供たちもホントは・・・

彼らと関わっていく中で、感じていたことがありました。

彼らは、共通してお父さんが怖いのです。怒ると手が出るのは当たり前だったようです。だから、彼らの中には、気に入らないことがあれば手を出していい、というのは、ある意味日常で、当たり前のことだったのです。イライラしたり、気に入らないことがあったとき、その怒りをどうコントロールするか、その方法を知らなかった、ただそれだけなんだと思ったのです。

そして、彼らは家でも学校でも先生に怒られているので、怒られることに慣れてしまって、多少怒られても右から左に抜けていき、心に届かない。どうすれば、彼らの心に想いが届くんだろうかと、主人とよく話し合いました。

そんな中、彼らが来たとき、うちの当時4歳の息子に、嫉妬心を抱くような場面に時々出会いました。私が、甘えてきておんぶした息子を見ると、「おまえ、ずるいぞ!」そう言って、私の背中から息子を引きづりおろし、「次、俺だぞ!」と、私の背中におぶさってくるのです。当時、4,5年生の男の子がです。そして、「走って!」そういって、庭を何週も走らされました。「お前ばっかりずるいぞ!次、俺な!」かわるがわるにおぶさってくる子ども達。

そんな中、三人組の一人がぽつりと口を開きました。

「俺なんか、(下に)ちっちゃい赤ちゃんいるから、おかあさんに甘えられないんだぞ」と。

ああ、これが彼らの本当の想いなんだなあと。本当は甘えたいのに甘えられない。そういう状況だったり、『大きくなったんだから、何甘えてるの?』と、言われたり、『甘えてくるなんて赤ちゃんみたいだ』と言われたり。親が、何気なく言った一言かもしれない。ほんとは甘えたいけど、甘えられなかったんだという、彼らの心うちが見えたときでした。

その後も休日に遊びに来ては、主人の背中におぶさってくる子供たちを、だまっておんぶしてやりました。

彼らに必要なのは、やっちゃいけない、やめなさいと怒ることじゃなく、受け入れることだと感じるようになりました。

私は、だいたい何をやっても怒りませんでした。でも、ただ一つ、人を傷つけることを言ったり、命を粗末にするような場面では、鬼のように叱りました。嫉妬から、息子に対して意地悪して、息子を傷つけたときも本気で叱りました。

たまたま傷ついたすずめを拾ってきて、うちで世話をしていたとき、一人が、「飛ぶ練習だ!」と言って、まだ飛べないすずめを空に放り投げて、落としていました。本人は飛ばせるつもりだっただけのようですが、程なくしてそのすずめは死んでしまいました。その時、死んだすずめをその子の手に載せ、「あなたがしたことで、このすずめは死んだんだよ。もう飛べないんだよ。まだ飛べないときに、投げたら落ちてもっと傷つくよね。自分のした結果をよく見なさい。この子を、あなたの手で埋めてあげなさい」と、話しました。

しばらく黙って死んだすずめを手にした彼のそばで、もう一人がだまって庭の片隅に穴を掘りました。その後、庭に来ていた子供たちみんなでそのすずめのお墓を作りました。木の板でお墓にみんなでメッセージを書き、お供えをして、みんなで手を合わせました。

そんな関りをしているうちに、ちょっとづつ、本当にちょっとづつ、彼らは変わり始めました。口は相変わらず悪いのだけど、暴力は振るわなくなったし、息子に対しても優しくなりました。あるとき、庭の黒板に、いつしかこんなことが書いてありました。子ども達が自分たちで作ったルールです。ここで気持ちよく遊ぶために、子ども達が考えたことでした。

息子が自転車の補助輪をとって、自転車に乗る練習をしていたとき、「俺らが手伝ってやるよ!」と言って、息子の自転車を後ろで抑え、一緒に走ってくれました。息子が自転車に乗れるようになったのも、彼らのおかげです。

ありのままを受け入れて、根気よく、何度も何度も繰り返して彼らに伝えたメッセージは、『命を大切にしなさいね。あなた達のことも、本当に大事だと思ってるんだからね』ということでした。

悪ガキの一人は、うちに来はじめたころ、「死んでやる。おれ、いつ死んでもいいもん。」「人殺してみたい。」そんなこと軽く口にするような子でした。でも、二年後には、うちに来ると、あいさつは「生きてる~?」になりました。帰りのあいさつは、「生きててね~!」に変わりました。彼らの中で、何かが変わったのだと思います。

そして、そうやって、二年ほど、毎日のように来ていた彼らも、寂しいことに、最近はぱったり家に来なくなりました。

彼らにとって、ここが必要ではなくなったということかな?彼らの居場所が、ちゃんと見つかったのかな?と、思って、それならそれで、いいことだと思うのです。

 

本気で関わる大人の存在

この、悪ガキたちは、社会の縮図だと思うのです。どの地域にも、彼らのように「困った子だ」「大変な子だ」と言われる子はいます。でも、彼らをまるごと受け入れてくれる存在にそういった子たちが出会えることは、まだまだ、まれなことかもしれません。

先日、静岡県でプレーパークの他、子ども達の居場所を夫婦で作っているNPOゆめ・まち・ねっとの渡辺さんご夫婦の講演がありました。たごっこパークと読んでいる冒険遊び場には、こんな看板が掲げてあります。

遊びには失敗が付き物です。
木に登れない 火が点かない のこぎりが使えない。
だけど遊びは失敗できるからおもしろい。
失敗するから「できたっ!」の瞬間が生まれる。
木に登らせてあげる 火を付けてあげる のこぎりで切ってあげる。
泣かないように やけどしないように けがをしないように。
それは失敗しないことと引き換えに「できたっ!」の瞬間を奪うこと。
それは遊びの最高におもしろい瞬間を取り上げてしまうこと。
『たごっこパーク』は遊びの最高におもしろい瞬間を子どもたちに手渡そうとする活動です。
「それじゃだめでしょ。」 「ほらこうやりなさい。」 「やめなさい。」
その言葉を投げ掛ける前に子どもたちの表情をちょっとのぞいてみませんか?

ありのままを受け入れる、というのは、あれもだめ、これは危ないからと禁止ばかりしていた人にとっては、とても忍耐のいることだと思います。つい、口も手も出したくなります。でも、子どもたちがやりたいと思ったその芽をつぶさないで、育ててあげると、子ども達は思った以上に成長していきます。

講演の中で、渡辺さんはおっしゃいました。「困った子」は、「困っている子」なんです。うまく人と関われないことで、一番困っているのは本人なんです。

私たちは、階段の前で上に上がれず困っている車いすの方がいたら、手を差し伸べますよね?一人で無理なら、近くにいる人に声をかけて、何とかその方が階段の上に上れるよう手助けするでしょう。困っている人が目の前にいたら、手を差し伸べる。ただそれだけのことです。

渡辺さんご夫婦がやっている活動に、放課後の居場所「おもしろ荘」、子ども食堂、支援を必要としている子のためのシェアハウスなどもあります。どれも、冒険遊び場に通ってきてくれる子どもたちに必要だからと、作り上げてきたことなんだそうです。困っている彼らに手を差し伸べてきたのです。

本気で関わる大人が、それぞれの地域にあったなら、それぞれの地域で、「困っている子」は救われます。

子ども達がけがをしないように管理するのが大人の役割ではなく、たとえけがをして出でも、心が折れないように、支えてあげる、受け入れてくれる大人の存在が子ども達には必要なのです。

子ども達のために、私たち一人一人ができることは?

私たちのように、直接的に子どもの居場所を作る人が、それぞれの地域にいてくれたら、それに越したことはありません。でも、みんなそれぞれ、自分の生活があり、仕事があり、それができる人と、物理的にできない人がいます。みんながみんな、こういう活動したらいい、というわけではありません。それぞれに、できることをやってほしいと思うのです。

最近、ある都内のマンションで、挨拶をしないルールを決めたというニュースがありましたが、「知らない人に声をかけられたら逃げなさいと教えているから」とか、「挨拶しても無視されて不愉快な思いをするぐらいなら、いっそ挨拶しないルールにしてしまったほうがいい」という意見もあったとかで、地域のコミュニティーが崩壊していると感じるニュースでした。

私の住む地域でも、挨拶はまだありますが、町内会は面倒だし、義務ではないから加入しない、という家庭が増えていて、町内会長さんが困っていました。

田舎も、都会も、だんだんに地域のコミュニティが希薄になっていっているのだと思います。

子ども達は、親だけが育てていくものではありません。学校では集団で過ごすことで、他者とのかかわりを学びます。昔はどこにも、『雷おやじ』や、『おせっかいなおばちゃん』がいたものです。子どもだけで川で遊んでいたら、「気をつけろよ」注意したり、下校途中の子供と話をしたり。地域の中で、子どもを見守る大人の目があちこちにあったものです。だからこそ、子ども達も、出会った大人に「こんにちは!」「おはようございます!」って、挨拶もするのです。いつも見守ってくれているおじさん、おばさんだから。

挨拶が大事というよりは、地域のコミュニティが大事なんです。

暗くなってまだ一人でうろうろしている子がいたら、「大丈夫か?気を付けて早く帰りなさいよ」と、声をかけてくれるような、そんな身近な存在が必要なんです。

「知らない人に声かけられたら逃げなさい」というのは、確かにいろんな事件が起こる中で、子どもを守るためには仕方のないことかもしれないけれど、それでは、「この世の中、人を信じちゃいけない。みんな悪い人だから」と、子どもの心に植え付けていることにもなるのです。

そんな世の中、悲しいじゃないですか。「人は信じられる」「みんないい人だ」「自分を見守ってくれる人がいる」そんなのを、子ども達には感じていてほしいと思うのです。

子どもの声が賑やかな地域は、防犯効果があると言われています。静かで、人気がないところのほうが、事件は起きやすい。地域に子どもの笑い声が響く町に、していきたいものです。

子ども達を温かく見守ってやること、挨拶してあげること(挨拶ついでに、「学校楽しいか?」なんて、ちょっぴり話してみてもいい。不審者扱いされない程度に(*^-^*))、地域で子どもの居場所を作っている人を応援してあげること。

自分には何ができるのだろうかと、考えてみてほしい。

小さなことでも、きっとできることはあるはずだから。

私達、はぴちるの活動も、まだまだ細々としたものです。それでも続けていきたいので、プレーパークの材料費や、出張プレーパークの交通費など、活動費の支援も随時受け付けております。ご支援くださる方は、はぴちるHPをご覧ください。

 

 

 

はぴちる通信2号発行

はぴちる通信の春の第2号、発行しました。

目次

1.子どもたちの自然体験が減少している?

2.五感を使った体験を!

3.森の絵本

4.昆虫や生き物図鑑

5.子どもに草花遊びを伝えよう

6.野草を食べてみよう

7.プレーパーク情報

8.川遊びとホタルキャンプのお知らせ

 

というテーマで記事を書いています。

今回は、森や野原で遊んだ後に、自然の中での体験を追体験できる絵本の紹介と、おうちに一冊あると便利な図鑑の紹介、野遊びや、野草の薬効についても書いています。

草花遊びは伝承遊び

シロツメクサの花冠や、オオバコの相撲など、皆さんも子供のころに遊んだ草花を使った遊びがあると思います。

こういった草花遊びも、親となった私たちが子どもたちに伝えなければ、そののち途絶えてしまうかもしれません。そういった遊びを伝承遊びと言って、親から子へ、または、大きい子から小さい子へ、人知れず伝えられていくものです。

今は、伝承遊びの本もいろいろ出ていますが、見てみると、自分がやったことのない遊びもあるものです。

先日の春の森のキャンプでも、「ママも笹船作ったことないから、教えてもらおう!」と、ママも一緒に笹船を作って流しました。

みんな知ってるだろうと思う遊びが、意外と知らなかったということも、よくあることです。当たり前だと思って、あえて教えていかないと、こういった野遊びもすたれていってしまうのかもしれませんね。

野遊びは、自然に親しむいちばんの遊びです。野の花を摘むことから、草花で遊ぶことで、自然の中で遊ぶ心地よさを体感していきます。

ちょうちょは、どんな花に来ているのか?テントウムシはいる?他にもムシが潜んでいるかも?草花遊びから、それらの草花につく虫を観察することもできます。

お母さんも一緒になって、野遊びを楽しんでみてくださいね。

草笛なんかは、大人より子どものほうがうまく吹けたりするものです。

身近に図鑑を!知りたいときが学び時!

 

子どもは、虫や生き物が大好きです。外に出ると、虫を捕まえ、「みてみて!つかまえた~!!」って持ってきます。時には知らない虫を捕まえてきて、「これな~に?」って聞かれて困ることもあるものです。

そんな時、子どもと一緒に、図鑑で調べてみましょう!いろんな虫がのっていて、虫の特徴から、これは何の仲間か?予想しながら図鑑をめくります。触覚は長い?短い?お腹が黒い?赤い?違いを見ながら、これに近いかも!っていうのを、子どもと一緒に見つけてみましょう!

知らないことを知る面白さを味わうことができます。

捕まえた虫を「飼ってみたい!」と言ったときも、「餌がわからないからすぐ死んじゃうよ。だめだめ、かわいそうだから逃がしてあげよう」っていうのも生き物の命を考えるならありですが、どうせなら、捕まえた虫を、責任もって最後まで飼ってあげるという経験もさせてあげたいですね。

そのためには、どんな環境で飼ったらいいか?餌は何を食べるのか?生きた虫を食べるなら、毎日生きた虫を捕まえてきてあげられるだろうか?そんなことも考えて、飼えそうだと思ったら、ぜひ、虫かご買って育ててみてください。

飼うことでじっくり観察できるし、虫がかわいく思えるもの。

家の子供たちも、ダンゴムシから、オタマジャクシ、ドジョウ、バッタ、コオロギ、テントウムシの幼虫、アゲハ、ヤゴ(ギンヤンマの幼虫)、ザリガニ、など、さまざまな生き物を捕まえては飼ってきました。そうやって、いろんな生き物を飼うことで、子どもたちは生き物が好きになってきました。

そのたびに図鑑を開き、餌や飼い方を調べました。わからない虫はすぐ調べてみました。知りたいときに、すぐに調べられる環境があると、どんどん興味を持っていきます。

知りたいときが学び時です。

ぜひ、おうちに一冊、虫の図鑑を用意してあげて下さいね。生き物の世界の面白さを味わうことができます。

はぴちる通信の購読について

そんな、生き物の図鑑ですが、たくさんある中、何を用意していいかわからない、そんな方のために、はぴちる通信では、写真の図鑑の他、いくつかおすすめの図鑑を紹介しています。

家でも、長男のころから、ボロボロになるくらい見た図鑑が、虫の飼い方の図鑑。これ一冊で、本当にいろんな虫を飼うことができました。

はぴちる通信を購読したいという方は、通信費500円をお振込みいただければ、年6回発行予定のはぴちる通信をお届けします。

その他、はぴちる主催のプレーパークや、おいらせもりのようちえんでの体験活動の時にも、無料で手に入れることはできますが、何ぶん忘れっぽいもので、持っていくのを忘れてしまうこともあります。確実に欲しい方は、通信費500円をお振込みいただき、発行後すぐに手元に届くようにするのがおすすめです。

ご希望の方は、お名前とご住所をメールで送って下さい。振込先を追って連絡いたします。

このページのお問い合わせフォームから連絡ください。

また、あわせて、はぴちるの活動の賛助会員も募集しています。こちらは、一口1000円からお願いいたします。プレーパークの材料費や、交通費など、はぴちるの活動のために使わせていただきます。

今現在、18,000円のカンパをいただいております。ご支援くださっている方、ありがとうございます。ありがたく活動費として使わせていただいています。

子どもたちが生き生きと活動できるように、幸せな子供たちをよりたくさんにするために、プレーパークや自然体験活動を続けていきますので、皆様、どうぞ、応援よろしくお願いいたします。

 

 

【春の自然遊び】子どもと一緒に春を食べよう!

数日前、雪が降ったかと思ったら、昨日は18度という温かさ。

「もう春だから、あなたの出番はもう終わりよ」と、春風がいうと、「なに!まだまだ!俺の力を見せてくれる!」と言って北風が雪を降らす。「いいえ、もう、あなたの力は弱まっています。私たちの出番ですよ」と、春風が北風を追いやった。

まさに、そんな感じのここ数日の天気。

昨日は、春風の勝利に、春風が大喜びで子どもたちと遊んでくれた一日。

全身使って、子どもと春を遊び、春を食べ、春を感じることは、子どもの記憶の深いところに刻まれていきます。

春を食べよう

昨日は、「おいらせもりのようちえん」のはるふぇすで、たくさんの子供たちがカワヨグリーン牧場にやってきました。

私たちはぴちるでは、「春を食べる」ということで、『ばばばあちゃんのよもぎ団子作り』を担当。

朝、準備の時間で、子どもたちとキャンプ場によもぎを探しに行ってきました。

なかなかよもぎが見つからず、歩いていると、桜が咲いてる!今年初めて見た桜!早咲きの桜に春を感じます。

探して歩くうち、よ~く見ると、まだ小さなよもぎを発見!一度よもぎを見つける目を持つと、急に目によもぎのちょっと白っぽい緑がたくさん目に飛び込んできて、さっき来た道も、見つけ始めると、「ここにもある!」「あ、こっちにもあるよ!」と、次々見つける子どもたち。

「もう春だよ~!よもぎ、出ておいで~!」「出ないとあたまをちょん切るぞ~!」って、叫びながらよもぎを捜し歩きます。

ばばばあちゃんの絵本と、トトロのまっくろくろすけの歌が混ざってます。

準備も整い、いよいよだんご作り。

摘んだヨモギは洗って、ごみを取り除きます。かたそうな茎も取り除きます。

お話を聞く子供たちのまなざしも真剣。

今時期の若い葉っぱは、アクが少ないので、このまま熱湯でさっとゆでて、水にさらして水けを絞ります。

もうちょっと伸びてきて、葉っぱがかたそうになってきたころの葉は、重曹を入れたお湯でアク抜きします。

包丁で刻むのはお姉さんたちに任せて。

すり鉢でさらに細かくするのは、小さな子もできるので、順番にすりすり。

まずは、蒸すのに時間がかかるよもぎ蒸しパンから。

子どもたちに混ぜてもらいます。

蒸しパン蒸してる間に、よもぎ団子をみんなで争うように丸めていきます。

ころころころころ。

蒸しパンとお団子、みんなでおいしくいただきます。ヨモギの香りを楽しみながら。

春風を感じる

外では、春風が子どもたちと遊んでくれています。

強風にあおられ、ブルーシートで遊ぶ子供たち。

段ボールで転がり、時には段ボールを飛ばされながらも、大喜び

小さな子は、段ボール着て歩いたり。

風の神様、森の神様から、遊んでもらい、恵みをわけていただき、一日楽しんだ子供たち。

こんな経験をたくさんの子供たちに経験させてあげたい。

身近なところで草花を摘んで春を感じよう

春の草花も、温かくなるとともに、お花が咲き始め、一気に春らしくなってきました。

オオイヌノフグリやナズナの群生や、

ヒメオドリコソウの群生。

ほんの30分、庭や近所の空き地を散歩しただけで、こんなにたくさんの植物が。

上の段左から、

三つ葉、ナズナ、ハコベ、タンポポ、フキノトウ、

よもぎ、スイバ、ノボロギク、オオイヌノフグリ、つくし。

こうやって、草花を摘んで、並べてみるのも楽しい。

スマホ顕微鏡でフキノトウの花を覗いてみると、お星さまみたいで何てかわいいんでしょう!

春を感じる絵本

春を感じる手助けになるのが、絵本。ばばばあちゃんシリーズは、かわいくって、読みながら、自然と仲良くなれちゃう、そんな素敵な絵本です。

「ばばばあちゃんのよもぎだんご」

「ばばあちゃんのたいへんなひるね」

子どもたちと、草花を摘み、観察して、食べてみて、春を感じてみたいものですね。

宮沢賢治の「狼森と笊森と盗人森」という童話の中で、森の中に人々が住むのに、

「ここに家たてていいか~?」と、周りの森にたずねます。

森たちは「いいぞ~」と答えます。

「少し木切っていいか~」と聞くと、

「いいぞ~」と森は答えます。

人と自然は、そんな関係でありたいものだと思います。

森の恵みを少しだけ分けていただき、暮らしに利用する。森も、人と関わりながら生きていく。

山の神、風の神、いろんな神様に見守られながら、子どもたちがすくすくと健やかに育っていくように。そんな子供たちを育てていきたいものですね。

 

「いいこと考えた!」は、ワクワクの光~はぴちる通信創刊

「いいこと考えた!」は、子どものわくわくの光。どうか、その光を消さないで。子どもの無限の創造力が働き始めるその瞬間を、大人も楽しんで見守ってあげて欲しい。そんな想いでHappy children(はぴちる)通信の第一号を創刊しました。

はぴちる主催のプレーパークや、イベント等にて無料でお配りします。年六回発行し、今後のプレーパークやイベント情報、子どもとの関わり方や季節の自然の楽しみ方、子育てコラム、体にやさしい簡単おやつなど、皆さんの子育てに役立てていただけるような内容でお伝えしていきたいと思っています。

はぴちる通信・第一号

創刊第一号は、

・八甲田のモンスターに会いに行こう!

・【今月のコラム】雪の上を歩く不思議な虫の正体

・2017年の活動予定

・わたしたちからのメッセージ

・賛助会員募集!

という内容になっています。

この中から、私たちのメッセージをここに転載します。

子どもは「あそび」で育ちます。「あそび」とは、本来自由なもの です。決まった遊び方や大人が用意したように遊ぶのではなく、子 どもが自分から遊びたいから遊ぶ。やりたいからやる。そういう能動的なものだと思っています。ジャ ンプしたいからジャンプする。木登りしたいから木に登る。捕まるかもしれないドキドキ感を味わいたいから、追いかけっこする。
そういう子供の遊びを大事にしたいと思っています。おもしろい! きれい!すごい!心動かされる経験をたっぷり子供にさせてあげて ください。

子どものやりたい気持ちを応援できる場、自然体験で五感をたっぷり使う場を提供し、様々な体験や失敗の中で、子供たちが自ら考えて行動できるように、ワクワクする日々を過ごせるように願っています。

はぴちる賛助会員募集!

プレーパークでは、くぎやガムテープ、毛糸や絵の具、マジックや、紙などの消耗品があり、他にも、出張プレーパークでの交通費など、様々な経費が掛かります。プレーパークを続けて いくための活動費の支援をして下さる賛助会員も随時募集しています。応援してくださる方は 1 口 1000円から、何口でも結構です。賛助してくださる方は、メールにてお名前と住所をお知らせください。また、通信送料500円をご負担いただければ、はぴちる通信を年六回送付いたしますので、ご希望の方は、そちらもメールにてお申し込みください。後ほど振込先をお知らせいたします。

お問い合わせ sashindo0428@gmail.com

2017年の活動予定

今現在予定しているはぴちるでのプレーパークや、自然体験の活動予定です。

・3/26(日)10:00~15:00 駒っこランド屋内プレーパーク

・4/23(日)10:00~16:00アースデイにプレパ出店

(株)高橋 敷地内:三沢氏新町 2-31-2171

・5/4(木)おいらせ町下田公園にてプレーパーク

・5/5(金)、6(土)春の森キャンプ/命の芽吹きを感じよう!

・6/10(土)駒っこランドプレーパーク(屋外・雨天時交流館) ・7/8(土)、9(日)川遊びキャンプ/ホタルたき火を楽しもう!

・8/5(土)駒っこランドプレーパーク(屋外・雨天時交流館)

・8/11(金)山の日に山に登ろう!

・9/16(土)駒っこランドプレーパークで秘密基地をつくろう! ・11/11(土)駒っこランドプレーパークでたき火を囲もう!

・12/9(土)駒っこランド交流館・屋内プレーパーク

※予定は変更になる場合もあります。

また、5 月から 10 月までの毎週水曜は、放課後プレーパークを十和田市ちとせ小学校校庭で行います。そのほか不定期で開催されるプレーパークもあるので、その都度ブログやFB等で時々チェックしてください。

キャンプは有料、要申し込み。プレーパークは無料、申し込み不要です。キャンプは、日帰りのデイキャンプ、泊りのキャンプどちらもありますので、ご都合に合わせてご参加ください。ゴールデンウィーク中の春の森キャンプについては、近いうちに詳細をお知らせいたします。

 

 

Happy Children 新藤潤一のプロフィール

Happy childrenは夫婦で子供たちのために始めました。自然体験やプレーパーク、創作体験など、子供たちが生きる力をつけるための活動をしています。

四児の父として、夫婦でお互い足りない部分を補いながら、幸せな家庭を作っていきたいと思っています。夫婦でやるので、ダイナミックに遊ぶ部分や力仕事、人前でしゃべることは父が、食のことや、子供たちの細やかなケア、書いて発信することは母が、自然な形でお互いの得意な分野を役割分担しながら活動しています。

新藤潤一の略歴

私は、群馬県の自然豊かな山あいの町で、年の離れた弟と二人兄弟で育ちました。小さい頃は、友達と毎日日が暮れるまで目の前の山で遊び、洞窟探検や秘密基地づくりをしたり、川で遊んだりしていました。

自分の父は、幼い頃からミシン会社の仕事を営み、土日もなく毎日夜が遅く、家族で夕食を共にした記憶も少ししかありません。あるとき、知人の借金の保証人になっていたことや、信頼して雇っていた人の使い込みなどが原因で多額の借金を背負うことになりました。家には返済を迫る脅しのような電話や、借金取りが直接やってくるようになり、家族で夜逃げをして父の友人宅に逃げ込み、倉庫の二階で隠れるように暮らしていました。そんなある朝、高校生だった自分の目の前で、悪化していた持病のせいで父が突然亡くなりました。父が亡くなった後も、父の知人は何も言わず、私達親子三人を住まわせてくれました。

その後、高校を卒業し、大学で弘前に。そこで探検部に入部し、白神山地や岩木山に魅せられました。そして、同じ探検部の後輩として妻と出会いました。

大学院まで進み、昆虫学を研究して、卒業後は東京に就職しました。でも、そこでの仕事や東京での生活が肌に合わず、体を壊してしまいます。そんな時、私を心配した大学の昆虫学教室の先生が声をかけてくれて、結局二か月で退職し、先生の紹介で大学の助手として弘前に帰ってきました。そして妻と再会し結婚しました。

ところが、新しく働き始めた職場も、3年半がたった頃、教授の退官と共に様々な事情で教室が解散することになり、公務員試験を受けなおし、青森県の職員になりました。今は県職員を退職し、研究所職員として、大学時代の学びが生かせる害虫の研究をしています。

こうして経歴を眺めていると、人から見たら波乱万丈な人生だったと思うのですが、全く大変だったとは思っていません。いろいろな困難があったときに、必ず救いの手を差し伸べてくれる人、自分を理解してくれる友人がそばにいました。白神山地で語りあった仲間もいました。

いい父親になりたい

私は、高校生の時に父を亡くしています。子供の成長した姿を見ることができなかった父は無念だったろうな、と思っていました。だからなのか、結婚したとき、まず思ったのは、「いい父親になりたい」ということでした。

子供のころから自然の中で遊ぶことが好きで、探検部時代の多くの時間を白神山地や岩木山で過ごしました。自然の楽しさを知っているので、子供たちを自然の中で遊ばせたい、という思いがありました。

自然の中で遊ぶ子供たちは本当に生き生きしていて、生きる力があふれていました。この、生き生きした子供時代をすごすことが、自分の子供たちだけではもったいない。たくさんの子供たちにも経験させてあげたい。

いい父親になりたいという思いは、ほかの子供たちにも向かいました。

夫婦の形

家庭の中では、どうしても母親が多くの時間を子ども達とすごします。そんな中、父親に何ができるだろうかと、考えたとき、育児で大変な母親を支えてあげることが、大事なんじゃないかと思うようになりました。また、自分自身も子供と接する時間を少しでも多く持ちたいと思い、子供をお風呂に入れたり、寝かしつけしたり、自分ができることを自然とやるようになりました。子供たちと川の字になって絵本を読んだ幸せな時間は、自分にとってかけがえのないものになっています。

 

 

Happy Children 新藤幸子の略歴とプロフィール

子供たちの幸せな未来を作る、Happy Childrenの新藤幸子です。

四人の子供の母であり、小学校と中学校のアシスタントティーチャーをする傍ら、自由な子供の遊び場として、夫婦でプレーパークや自然体験活動、読み聞かせ活動などをやっています。

夫婦で活動しているHappy Childrenに込めた想いをお伝えします。

プレーパークって何?

東京都内や、関東などでは知名度もあるプレーパークですが、ここ、青森県では、まだできたばかりで、知名度も高くはありません。

プレーパークとは、子供たちが、安全に、既存の設備や遊びのプランの選択肢に縛られることなく、自由に自分たちのアイディアとスタイルで楽しみ、発見や創造する喜びを味わえる、冒険遊び場です。

デンマークで発祥し、日本では、東京世田谷の羽根木プレーパークをはじめとして、日本全国に広がってきています。

汚いからやめなさい、危ないからダメ、というような禁止事項を極力なくし、子どもたちが「自分の責任で自由に遊ぶ」ことをモットーに、工具や自然の素材等を使って自分のしたいことを実現できる遊び場としてプレーパークがあります。

プレーパークでは、木に登ることもできるし、泥だらけになってもいい。秘密基地を作ったり、穴を掘ってみてもいい。木工や段ボールや絵の具、そこにあるもので、自分の自由な発想で遊ぶこともできるのです。

なぜ、子供に自然体験が必要なのか?

私たち夫婦は、大学時代探検部で知り合いました。山登り、川下り、サイクリングに洞窟探検、クライミング。いろんなことに挑戦しました。やったことのないことに挑戦することは、楽しく、毎日が刺激的でした。

山の中でキャンプし、夜は満天の星空の中、たき火を囲み語り合う。自然の素晴らしさと、怖さを知りました。

ヒッチハイクで、北海道を歩いたり、旅先で、いろんな人に助けられ、人の温かさを知りました。

そんな経験を経て、結婚した私たち夫婦に子どもができると、自分たちが経験してきたことを、子供たちにも経験させたいと思うようになりました。それほど、楽しく、すばらしい経験だったからです。

 

自然な暮らしは、私たちの中では、当たり前のことでした。美しい自然を、そのまま子どもたちに残していくためには、自然にインパクトを与えない暮らし方が大切だったし、小さなうちから、五感を使って、自然と触れ合うことは、とても大切なことだと思いました。

そこで、気の合う友人家族と、よくキャンプに行きました。子どもたちは、自然の中で、これでもかというほど、よく遊びました。子どもに備わっている、遊ぶ力、生きる力をまのあたりに見てきました。そうして、自然の中で遊びを見つけ、遊びを生み出していく子供たちは、本当に生き生きとしていたのです。

 

ところが、子供たちが小学校に上がると、スナック菓子片手に、ゲーム三昧の子供たちが、周りにはたくさんいました。すぐに「疲れた~」と言って座り込む子供たち。

何かが違う。子どもたちの「疲れた」は、「やることがなくてひま」なんです。ゲームしてても満たされない。ただの時間の浪費でしかない。

本当に楽しければ、「まだ帰りたくない」「明日も遊びたい」「この続き、明日やろうぜ」って、そうなるはずなんです。本当は、子どもたちの遊ぶ力は無限大なんです。

そう思ったとき、私たち夫婦は、自分たちの子供だけじゃなく、周りにいる、たくさんの子供たちに、思いっきり遊べる子ども時代に、たくさん自然に触れてもらいたい。自然の美しさを感じてほしい。そういう想いで、春の森でのキャンプや、ホタル観賞しながら川遊びキャンプを企画してきました。

そして、日常の子供たちの居場所として、自然遊びの延長線でもある、プレーパークを始めたのです。

私の生い立ち

私は、弘前の城下町に生まれました。家は鍛冶屋で、小さなころから裏の工場では、ガシャンガシャンと、鉄を打つ機械の音が響いていました。

おじいちゃん、おばあちゃん、父、母と兄と姉、私の7人家族で、日中は働く父母と遊んだ記憶も少なく、おじいちゃんおばあちゃんに末っ子としてかわいがられて育ち、女の子ながらやんちゃでいじめっ子、気が強い子供時代でした。

機械油と汗で真っ黒の気難しい父と、あっけらかんと笑って働く能天気な母の元、自由奔放な子供時代を過ごしました。ちょっと裏に行けば岩木川が流れる河原があり、もっぱらそこが遊び場でした。

父と母は、忙しいながらも、時々キャンプに連れて行ってくれたり、山菜取りに連れて行ったりしてくれました。その時のわくわくした思いは、今も心に残っています。

当時、鍛冶屋だけでは暮らしていくのもきつく、私が小学5年生の時、代々続いた鍛冶屋をたたみ、父は千葉へ出稼ぎに行くようになりました。6年生の時には、おじいちゃんおばあちゃんと、当時高校生だった兄を残し、家族4人、千葉へ引っ越し、そこで3年を過ごします。

そのころ住んでいた社宅は11階建て。自然も少ない中で、唯一社宅の前にあった木に登るのがとても好きでした。

その後、中3の時に再び弘前に戻ってきて、地元の高校、大学へと進学します。大学に入り、何の部活に入ろうかとチラシを見ていると、『探検部』という文字が目に飛び込みました。

いったいどこを探検するんだろう?何をやるんだろう?わくわくしながら、探検部のドアをたたいたのです。それが運命の扉でした。

白神山地を主なフィールドに、毎週のように山に入り、キャンプの楽しさがやみつきになり、山のバイトを通じてマタギの工藤光治さんと出会い、山で暮らすマタギの知恵を教えてもらったこと。山仲間で、岩木山のスキー場開発の反対運動に加わったこと、自然の美しさと、その環境を守りたい、そんな思いを抱くようになりました。

入学当時、主人は大学院の1年。探検部の先輩後輩として出会い、卒業後結婚し、四人の子を授かります。

子供に対する想い

四人の子育てをする中で、今の子供たちの遊びの環境が、あまりにも自分たちの子供時代と比べると窮屈で、この子達、どこでどうやって遊ぶんだろう?と、思うようになりました。

ボール遊びをすれば、車にぶつかるからやめなさいと怒られる。

走り回って鬼ごっこすれば、飛び出して来たら車が危ないと怒られ、川で遊べば危ないからやめなさいと怒られる。ちょっと騒ぐとうるさいと言われることも。

じゃあ、この子達はどこで遊べばいいの?

安心して遊べる場所がないじゃない!

そう思ったとき、そうか!

ないなら、自分で作ろう!

そう思い立ち、自宅の庭を子どもたちの遊び場に開放することから始めました。

毎日のようにやってくる子供たち。

そんな中、全く大人のいうことを聞かないような悪ガキも来るようになり、その子たちとかかわる中で、どんなに問題児だと言われるような子供でも、自分のことを見てほしいんだ。わかってほしいんだ。認めてほしいんだ。っていうことに気が付きました。

何をやっても、温かく見守ってくれる人、認めてくれる人が、子供たちには必要なんだ。そこに気が付いたころ、温かく見守る大人がいる中で自由に遊べる場、お互いを認め合える場として、プレーパークをやっていこう、そう思ったのです。

 

 

ママたちをHAPPYに

子供への想いがふくらむと、ママたちを笑顔にしたい。ママたちを幸せにしたい。そんな思いから、耳つぼジュエリーや、誕生日鑑定、料理教室や自然療法の教室も開催しています。

ホメオパシーや民間療法など、病気になったときに、自然治癒力を上げる方法を勉強し、自然食で、日々の家族の健康を守ることもまたお伝えしています。

Happy Childrenに込めた想い

どの子も、幸せな未来を生きられるように。

子供たちが笑顔で子供時代を過ごせるように。

子供を温かく見守る大人がたくさんいる地域で子どもたちが育つように。

夢や希望をもって、旅立つ大人になれるように。

子供たちが幸せな社会は、大人も幸せな社会です。

逆に、子育てにかかわる大人がhappyなら、子供たちもhappyでいられます。

お母さんがニコニコしてれば、それだけで子どもたちはhappyです。

そんな、子供も大人もhappyな世界を作っていこう。

それが、私たち夫婦がHappy Childrenに込めた想いです。